言葉の意味と使い方

「現況」と「現状」の意味の違いや使い方!「現況有姿」についても解説

「現況」と「現状」の意味の違いや使い方!「現況有姿」についても解説

「現況」と「現状」はどう違うかご存知ですか?

どちらも今の様子などを表す言葉で、同じように使っている人も多いと思います。

両方ビジネスシーンなどでもよく使われる言葉なので、ぜひ正しく理解しておきたいですね。

今回は、「現況」と「現状」の意味の違いや使い方!「現況有姿」についても解説についてご説明いたします!

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「現況」と「現状」の意味の違いは?

「現況」と「現状」は、どちらも「現」の字を使っており、非常に似ていますね。

どちらも現在の様子を言う言葉ですからあまり違いはなさそうに思えますが、それぞれの意味は

  • 「現況」は「現在の状況」
  • 「現状」は「現在の状態」

となります。

同じじゃないかと思われるかもしれませんね(笑)。

ですが、もう少し詳しく言うと、「現況」は現在の「状況」で、不動産の状況や経済の状況といった、主に公的なものについて使います。

「現状」は現在の「状態」で、これは自分の個人的な状態など、私的な場面でも使います。

「現況」と「現状」は、どちらも現在の状況や状態、という意味では同じです。

  • 「現況」は主に公的な場面で使う
  • 「現状」は私的な場面でも使う

という、使い方の違いがあるということです。

「現況」の意味と使い方

「現況」は「ある物事の現時点における状況」という意味です。

「げんきょう」と読みます。

自分が何をしているかなどではなく、ある物事についての客観的な今の状況、という意味です。

「現況」は、自分の力や自分の意思ではどうにもならないことについて使うことが多い言葉です。

不動産の「現況調査」、児童手当や扶養手当の「現況届」といった、主に公的な場面で使います。

【例文】

  1. 我が社の海外事業の現況を報告する。
  2. 5年ごとに「土地利用の現況調査」が行われる。
  3. 土地・家屋の評価額を決めるため、新しく建った家には市の職員が訪問して現況調査を行う。
  4. 児童手当の現況届を提出する。
  5. 県の環境の現況を分析する。

「現況有姿」とは?

現況有姿

「現況」を使った言葉に「現況有姿」があります。

「現況有姿」は、「あるがままの姿」という意味です。

「げんきょうゆうし」と読みます。

現在あるがままの状態という意味で、主に不動産用語として使われる言葉です。

例えば、山林や原野などを、造成工事せずにそのままの状態で販売することを「現共有姿分譲」と言います。

山奥の別荘地などの分譲でよく行われるものです。

山林や原野の土地をそのまま買っても電気も水道も通っていませんから、すぐに生活できませんので、売るときにはこうした表示をしないといけないのです。

あるいは、中古の不動産で「現況有姿」と表記されている時は、リフォームなどせずにそのままの状態で引き渡すという意味になります。

不動産業界の人や、不動産を売買する機会のある人は触れることもある言葉ですから覚えておきましょう。

「現状」の意味と使い方

「現状」は「現在の状態」という意味です。

「げんじょう」と読みます。

手を加えられたりする前の、今そのままの状態ということですね。

ビジネスシーンはもちろん、日常のいろいろな場面で使われる言葉です。

今の状況を、自分で変えることができるものに対して使われる言葉です。

自分の置かれた今の状況や自分が取り組んでいることなどを表します。

  • 現状維持(現在の状況などをそのまま変えずにおくこと)
  • 現状打破(現在の状況などを良い方向に思い切って変えること)

といった四字熟語もあります。

【例文】

  1. 自分の仕事の現状を上司に説明する。
  2. A選手は本日交渉契約し、現状維持の年俸一億円でサインした。
  3. なんとかして現状を打破したい。
  4. 経営者として、現状に甘んじることなく常に改善を意識して行動する。
  5. 日本の高齢化社会の現状について考える。

「現況」と「現状」の類義語

「現況」と「現状」の類義語には次のようなものがあります。

  1. 近況(最近の様子)
  2. 近状(最近の様子)
  3. 実況(物事が行われている実際のありさま)
  4. 実状(実際のありさま)

「現況」と「現状」の対義語

「現況」と「現状」の対義語は特にありません。

「現況」や「現状」は、現実世界の今の様子を表す言葉なので、今そのままのありさまではない

  • 理想
  • 空想
  • 仮想

といった言葉が反対になることもあるでしょう。

また、どちらも「現状」を使った言葉ですが、「現状維持」と「現状打破」が対義語にあたります。

まとめ

「現況」は現在の状況で、自分では変えられないものについて使う。

「現状」は現在の状態で、自分で変えることができるものについて使う。

ほぼ同じ意味の言葉なのですが、このような違いがありました。

「現況」も「現状」も、ビジネスシーンや新聞、ニュースなどでよく使われる言葉ですからぜひ区別して使ってみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。