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「泡沫」という言葉を知っていますか。
「泡沫」にはふた通りの読み方があります。
文学作品などでも使われますし、またビジネスシーンやニュースでも使われる言葉です。
それぞれの読み方や意味を、しっかり確認しておきましょう。
今回は、「泡沫」の意味と使い方!読み方によって違いはあるの?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「泡沫」の読み方
「泡沫」にはふた通りの読み方があります。
「ほうまつ」と「うたかた」です。
「ほうまつ」は「泡沫」を音読みしたものです。
訓読みだと「泡」は「あわ・あぶく」、「沫」は「あわ・しぶき」ですので、普通は「うたかた」とは読めませんね。
これは、熟字訓といって、漢字ふた文字以上の熟語に日本語の訓をあてたものです。
例えば「紅葉」と書いて「もみじ」とか、「昨日」と書いて「きのう」と読むなどの例が身近でしょう。
「うたかた」は現代ではひらがなで書くことが多いので、あまり「泡沫」を「うたかた」と読むことはないかと思いますが、文学作品などであえて使われていることもありますので、ぜひ覚えておきましょう。
「泡沫」の意味・読み方によって違いはあるの?
「泡沫」は「ほうまつ」または「うたかた」と読みます。
「ホウマツ」だと音読みのかたい印象、「うたかた」だと柔らかく古風な印象と、イメージは少し違っているかもしれませんね。
ですが、「泡沫」は、「ほうまつ」でも「うたかた」でも意味は同じです。
「泡沫」は「水面に浮かぶ泡」「はかなく消えやすいものの例え」です。
文字通り、「水面の泡、あぶく」という意味があります。
そこから比喩的に、「はかないもの」「消えやすいもの」また「問題にならないようなもの」を例える言葉として使われます。
「泡沫」の使い方
「泡沫」は、水面の泡、または泡のようにはかないものの例えとして使う言葉です。
もちろん泡のことを話題にしている時以外は、二番目の意味で使います。
この「泡のようにはかないもの」といってもいろいろなものがありますね。
夢や恋がはかないものであるといったロマンチックな言い回しや、「泡沫のように消え去った」などと文学的に表現する場合は「うたかた」と読むことも多いです。
ビジネスシーンやニュースなどで使うときは、「ほうまつ」の方がかたい話題に合うイメージなので「ほうまつ」とすることが多いでしょう。
また、「泡沫」は他の熟語と合わせて「泡沫(ほうまつ)○○」という形で使うことも多いです。
「泡沫候補」とは
「泡沫候補(当選する見込みが極めて薄い選挙立候補者)」「泡沫会社(すぐに潰れてしまうような会社)」「泡沫景気(いわゆるバブル景気のこと)」といった言葉はニュースなどでもしばしば使われます。
この場合「泡のように」といっても、いい意味ではかなげなイメージではなく、「すぐに消えてしまうような問題にならないようなもの」という、どちらかというと悪い意味で使われています。
「泡沫候補」であれば、立候補社の中でも当選する見込みがほとんどないような弱小候補のことで、「特殊候補」とか「インディーズ候補」とも言われます。
立候補しても泡のように消えてしまって落選する候補、ということですね。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 彼の夢は泡沫のごとく消えた。
- これは泡沫の恋を美しく描いた文芸作品だ。
- 彼女は池の面によどむ泡沫をじっと見つめていた。
- 泡沫候補とみられていたA氏が当選したことは大きな話題となった。
「泡沫」の類義語
「泡沫」の類義語には次のようなものがあります。
- 泡
- あぶく
- 水泡(水の泡)
- 気泡(液体や固体にできる気体を含んで丸くなったもの)
- バブル(泡。また、泡のように消えやすく不確実なもの)
「うたかたの」の言い換えには次のようなものがあります。
- 束の間の(ほんの少しばかりの時間)
- はかない(淡くて消えやすい)
- かりそめの(一時的、その場限りであること)
- たまゆらの(少しの間)
「泡沫」の対義語
「泡沫」の対義語には次のようなものがあります。
- 不滅(滅びないこと)
- 永久(いつまでも続くこと)
- とこしえ(長く変わらないこと。いつまでも続くこと)
まとめ
「泡沫」は「ほうまつ」や「うたかた」と読み、泡のことを指す言葉でした。
また、泡のように消えやすいはかないものや、問題にならないようなものを指して使う言葉でもあります。
同じ言葉ですが、「泡沫の夢」と「泡沫候補」ではかなりイメージが違っているのも日本語の面白いところでしょう。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!