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言葉の意味と使い方

「一姫二太郎」の意味と由来とは?よくある間違いや次は三かぼちゃ・なすび?

「一姫二太郎」の意味と由来とは?よくある間違いや次は三かぼちゃ・なすび?

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「一姫二太郎」という言葉、耳にしたことがあるという人が多いのではないでしょうか。

昔から使われてきた言葉ですが、実は間違って解釈している人も多いようなんです。

今回は、「一姫二太郎」の意味と由来とは?よくある間違いや次は三かぼちゃ・なすび?についてご説明いたします!

「一姫二太郎」の意味

「一姫二太郎」は「子供を産み育てるのに、最初は女の子、次は男の子がよい」という意味です。

「いちひめにたろう」と読みます。

人数ではなくて順番です。

「一番が姫(女の子)」「二番が太郎(男の子)」ということですね。

子供を授かるにあたっての、理想的な男女の順番を表す慣用句です。

「一姫二太郎」の由来

では、なぜ最初の子は女児、次の子は男児という順番がよいと言われたのでしょうか。

「一姫二太郎」の由来は、女の子の方が育てやすいからということです。

女の子の方が男の子よりも体が丈夫で病気になりにくい、夜泣きが少ないと言われていたからです。

また男の子のようにやんちゃなことをしないなど、いろいろな意味で一般的に「女の子の方が育てやすい」とされていたので、最初の育児には女の子が向いているということなんですね。

また、女の子は少し大きくなると家事の手伝いや下の子の面倒を見るなどの母親の手助けをしてくれるため、上の子が女の子である方が理想的な育児ができると言われていました。

昔は後継として男の子が望まれましたから、「最初は女の子でその後には男の子も」というのが理想だったのですね。

また、最初に後継となる男の子が生まれずに失望してしまわないように「最初は女の子の方ががいいんだよ」と慰める意味でも使われたと言われています。

「一姫二太郎」の使い方

「一姫二太郎」は「子を持つなら最初は女の子、次は男の子が良い」ということです。

これから子供も持つ人や子供が生まれた人などに言ったり、家族構成について話すときに使ったりといったことが多いです。

ですが、今は性別にとらわれない子育てや自分の考えや環境に合った子育てがよいとされています。

また、どんな順番で生まれても、一人っ子でも、子供がいなくてもその人の自由ですし、人にはそれぞれ事情があるものです。

「絶対一姫二太郎がいいよ!」などと安易に人にすすめることはしないほうがよいでしょう。

「一姫二太郎」の例文

  1. お子さんは、上が女の子で下が男の子ですか。一姫二太郎ですね。
  2. 一姫二太郎だと育てやすいというから、まずは女の子が生まれるといいな。
  3. うちは一姫二太郎ですが、子育ては楽じゃないですよ。

よくある間違い

「一姫二太郎」は有名な慣用句ですが、実は間違って認識している人が多い言葉なんです。

文化庁による平成12年度「国語に対する世論調査」では、「一姫二太郎」の意味を尋ねたところ次のような結果だったということです。

  • 一人目の子供は女、二人目の子供は男であるのが理想的だ……60.9%
  • 子供は女一人、男二人であるのが理想的だ……33.7%
  • わからない……5.4%

本来の使い方をしている人は6割ほどで多数ではあります。

しかし、三分の一ほどの人が間違っていることがわかります。

「一」「二」を産む順番ではなく人数のことだととらえて、「女の子一人と男の子一人」と解釈している人が多いんですね。

ですが、これは間違いですので正しい意味を覚えておきましょう。

次は三かぼちゃ・なすび?

「一姫二太郎三かぼちゃ」

「一姫二太郎三なすび」

こんな言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

ですが、これらは正式な慣用句ではありません。

「一姫二太郎」をもじったもの、あるいは間違えた物です。

「一姫二太郎三かぼちゃ」は、松竹新喜劇の演目名です。

お芝居のタイトルなので、辞書などに載っている物ではありません。

「三なすび」は単に言葉遊びや冗談として言っているだけか、あるいは「一富士二鷹三茄子」と混同しているかだと考えられます。

「一富士二鷹三茄子」は「いちふじにたかさんなすび」と読み、初夢に見ると縁起の良い物として知られている有名な言葉です。

他にも「一姫二太郎三○○」のパターンはいろいろあるようですが、いずれも言葉遊びまたは勘違いといったところでしょう。

まとめ

「一姫二太郎」は「子供を産み育てるのに、最初は女の子、次は男の子がよい」という意味です。

間違って使っている人も多いですが、「女の子一人に男の子二人がいい」ということではありません。

人数ではなく子供の生まれる順番のことです。

子供がいてもいなくても、一人っ子でも、楽しく幸せに暮らしていればそれがよいことです。

現代では「一姫二太郎」を使う場面は少なくなっていると思いますが、意味は正確に覚えておくようにしましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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