言葉の意味と使い方

「改訂」「改定」「改正」の意味の違いと使い分け方は?

「改訂」「改定」「改正」の意味の違いと使い分け方は?

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日本語にはよく似た言葉が多いですね。

同音異義語や、漢字一字違いの言葉など、間違いやすい言葉が沢山あります。

「改訂」と「改定」も同じ発音ですね。

漢字も一文字違いです。

「改正」という言葉もあり、これも音も漢字も似ていますね。

三つとも意味も似ていそうな感じです。

それぞれ、どういう違いがあるのでしょうか?

書き間違いや言い間違い、変換間違いをしやすいこの三つの言葉について調べてみました。

今回は、「改訂」「改定」「改正」の意味の違いと使い分け方は?についてご説明いたします!

「改訂」の意味

「改訂」は「(主に文章について)述べ方や内容を直し改めること」という意味です。

「改」は「あらためる」という意味の漢字です。

前のものを新しいものに変えることや、点検して新しくすることを意味しています。

「訂」は、「文字や文章の誤りを正しくする」という意味の漢字です。

「訂正」「校訂」「再訂」「補訂」などの熟語がありますが、いずれも書物や文章、言葉を直すような意味あいです。

まとめると、「改訂」は文章や書物を直すことという意味になります。

「改定」の意味

「改定」は、「(今までの決まっていたことを)改めて、決め直すこと」という意味です。

「改」は「あらためる」ですね。

「定」は「さだめる」、「物事を決めて変えない」という意味です。

「改定」はそれまでにあった決まりを変更して、新しい決まりに変えるということです。

「改正」の意味

「改正」は「不適当なところを改めること」という意味です。

「改」は「あらためる」、「正」は「正しい」ですね。

「改正」はそれまで決まっていたことの、よくない部分を正しく直すことです。

「改訂」「改定」「改正」の違い

三つの言葉の意味をご説明いたしました。

なんとなく違いが見えてきたかもしれませんね。

意味や使い方の違いをしっかり確認していきましょう。

改訂

まず、『改訂』は主に「文字や文章について」いう時に使うという点が特徴的です。

教科書などの新しい版は「改訂版」と言います。

なお、文章であっても、法令文に関しては「改定」を使うという決まりがありますので気を付けましょう。

残る二つも見ていきましょう。

「改定」

「改定」は「改めて決め直す」こと。

「改正」は「不適当なところを改めること」。

どちらも何かを新しくするという意味では同じですが、「改正」の方は間違っているところやよくなかったところを、より正しいものに変えるという意味があります。

『改定』は、前のものが間違っていたとかよくなかったとかいうわけではなく、「単に新しく変えますよ」という時に使います。

法律、条令などの決まりごとや、ものの価格に対してよく使われます。

「改正」

『改正』は、「以前のものに不備があったので、より正しいものに直す」という時に使います。

よくニュースや新聞で話題にのぼる「憲法改正」は、憲法をより良いものに変えるという意味なんですね。

こればかりは「改正」なのか「改定」なのかはわかりませんが……、用語としては「憲法改正」ということになっていますので覚えておきましょう。

「改訂」「改定」「改正」の使い分け方

「改訂」「改定」「改正」の意味の違いを見てきました。

まだわかりづらいと思いますので、例文で使い分け方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 3年前に出たこの本の改訂版が出されることになった。
  2. プレゼン資料に誤りがありましたので、改訂版をお持ちしました。
  3. 消費税の増税により、バスの運賃が改定された。
  4. 学習指導要領が5年ぶりに改定された。
  5. 憲法改正について意見を戦わせた。
  6. 時代に合わせて我が校の校則も改正していくべきであろう。
  • 「改訂」は文字や文章に関して使う言葉。
  • 「改定」は前のものを新しくする時に使う言葉。
  • 「改正」は前のものを修正して正しくする時に使う言葉。

実際にはそれぞれ重なり合っている部分もあり、絶対とは言えないのですが、大まかにはこのように覚えておくと良いでしょう。

まとめ

「改訂」「改定」「改正」についてご説明いたしました。

この三つの言葉は中々区別がつきにくいものです。

混同して使われていることも多いとおもいます。

ですが、新聞やニュース、政府の発表など、正しい言葉づかいが求められる場ではきちんと使い分けがされているはずです。

ぜひ気をつけて聞いてみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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