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妖怪「河童」は誰しもが一度はその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
河童は有名でどこか馴染み深い妖怪だからこそ、改めて基本的な事からご説明していきます。
今回はなぜ河童はキュウリが好きなのか?という小さな疑問にもお答えしていく他、河童伝説で有名な場所もご紹介いたします。
「河童」とは
「河童」とは子供のような見た目をした全身緑色、頭には皿を乗せ、大好物はキュウリであることが知られている妖怪です。
水の神様や、神様が下界に姿を現す際の依り代や仮の姿と言われており実は神聖な妖怪なんですよ。
いたずら好きではありますが、近隣住民の土木工事の手伝いをしたり同族の河童を助けてくれた人間にお礼として魚を贈ったなど友好的な妖怪として書かれることも多いです。
ですがその反面、相撲を挑み負けた相手の尻子玉を抜いて殺してしまう、泳いでいる人を水中に引きずり込んで殺してしまうといった残酷で怖い描写もされることがあります。
「河童」はなぜキュウリが好きなの?
神様への捧げもの説
元々水の神様への捧げものとして使われていたのがキュウリなので、キュウリが好物になった、という説です。
同様に水の神様への奉納として相撲が行われていたことから、河童は相撲が大好きで挑んでくるとも言われています。
乾燥を防ぐためという説
河童は非常に乾燥に弱く、水辺から離れてしまうと外気によって体も頭のお皿も乾いてしまい、体温が上がって危険な状態になってしまうそうです。
そこで河童が体に巻き付けていたのが95%以上が水分で出来ているキュウリだったんだとか。
キュウリを体に巻き付けている河童の姿を見て「かっぱ巻き」というお寿司の名前が誕生したともいわれているんですよ。
河童伝説で有名な場所は?
全国各地にある河童伝説ですが特に有名な場所をピックアップいたしました。
岩手県遠野市
古くから河童が住むという伝承が伝わる遠野市が河童伝説で一番有名な場所です。
「遠野物語」という柳田國男氏の著書にもその名前が記されています。
遠野市にある常堅寺の裏に「カッパ淵」という川が流れており、この川に河童が生息していると言われているんですよ。
カッパ捕獲許可証を入手することで、捕獲に挑戦することもできます。
捕まえる際の注意事項を読むだけでもロマンを感じることが出来るので、ぜひ大好物であるキュウリを餌にしてチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
北海道定山渓
北海道の一大温泉地である定山渓にも河童伝説が存在します。
豊平川という大きな川で釣りを楽しんでいた少年が突然川底へと姿を消してしまいました。
少年が姿を消してから1年後、父親の夢の中に現れた少年が「女河童と結婚し、子どもが3人いる。今は幸せに暮らしている」と語ったんだそうです。
もちろんその後少年が陸に姿を見せることはなく、現在は少年が姿を消した川の淵は「かっぱ淵」と呼ばれているんですよ。
温泉観光地である定山渓のあちこちには、札幌市民のアイディアで作られた河童の彫刻が21も建立されています。
訪れた際はぜひお気に入りの1匹を見つけてみてはいかがでしょうか。
まとめ
良い噂も怖い噂も両方存在する河童ですが、妖怪としてではなくUMA(未確認生物)としての見方もされており、毎年捕獲に挑戦する人もいるそうです。
「本当に居るのかもしれない」というロマンをひしひしと感じさせてくれる河童に会いに足を運んでみるのもいいかもしれませんね。