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「矜持」の意味と使い方!読み方や語源は?【例文つき】

「矜持」の意味と使い方!読み方や語源は?【例文つき】

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「矜持」という言葉を知っていますか?

難しい言葉なので、知らないという人もいるかもしれません。

見たことはあるけれど読み方は知らない、なんとなくわかるけれどはっきりした意味を聞かれると自信がない。

そんな人まで含めるとかなりの割合になるかもしれませんね。

難しい言葉ほど、知ったかぶりをして使っていて、使い方を間違っていると恥ずかしいものです。

「矜持」についてもしっかり確認しておきましょう。

今回は、「矜持」の意味と使い方!読み方や語源は?【例文つき】についてご説明いたします!

「矜持」の意味

「矜持」は「自信と誇り。プライド」という意味です。

自分の能力を信じ、誇りを持って堂々と振舞うことを表す言葉です。

読み方は「きょうじ」です。

「きんじ」と読むこともありますが、これは「慣用読み」だと言われています。

ちなみに慣用読みというのは、正式な読みのほかによく用いられる読み方のことで、誤読が広く使われるようになり、認められるようになったもののことです。

「重複」を「じゅうふく(本当はちょうふく)」と読んだり、「出生」を「しゅっせい(本当はしゅっしょう)」と読んだりするのもそうですね。

「矜」は「今」という部分がある字なので、もともと「きん」と読むほうが主流だったのではないかという説もあります。

ですが、一般的には「きょうじ」が正式な読み方となっていますので覚えておきましょう。

「矜持」の語源

「矜持」の「矜」の字は「あわれむ」「ほこる」という意味の漢字です。

「矛の柄」が原義であるとされており、昔の兵士などが矛の柄を持って自信を持ったというところから「ほこる」意味になったのではと言われています。

「持」はそのまま「持つ」という意味の漢字ですね。

ですから、この「矜」と「持」を合わせて、「誇りを持つ」という意味で使われるようになったのです。

「矜持」か「矜恃」か?

ちなみに「きょうじ」と辞書で調べたり、パソコンで変換したりすると「矜恃」という表記も出てくると思います。

この「矜恃」も「矜持」と同じ意味です。

もともとは「矜持」ではなく「矜恃」と書かれていたとも言われます。

「恃」は「たのむ。たよる。自負する」という意味の漢字ですので、「矜恃」は「自分のほこりを頼りにする」というような意味になりますね。

ただし、「矜持」と「矜恃」では意味が違うという説もあります。

「矜恃」が自信を持って堂々と振舞うこと、自負といった意味で、「矜持」はそれに加えて「自分を抑える」という意味が含まれるとするものです。

このような説もあり、調べる辞書や参考にするサイトによって記述はまちまちだと思います。

ですが、とりあえずは「矜持」も「矜恃」も同じ意味であるとされていることが多いです。

また、常用漢字である「持」を使った「矜持」の方が多く使われています。

「矜持」の使い方

「矜持」は「自負、プライド」という意味です。

現代語では「プライド」と置き換えると分かりやすいかもしれませんが、「矜持を持つ」「矜持を傷つけられる」などなど、色々な使い方ができます。

「矜持を持つ」については、「持」という字と「持つ」が重なっています。

ですから、「馬から落馬する」「頭痛が痛い」のような二重表現では?と心配する方もいるかもしれませんが、これは正しい使い方とされていますから安心してください。

【例文】

  1. あらぬ噂を流され、矜持を傷つけられた。
  2. そのような噂に惑わされず、矜持を保って欲しい。
  3. 男の矜持を持て。
  4. 弁護士の矜持とは何か。
  5. 彼のしたことを見逃すことは、教師としての矜持が許さなかった。

まとめ

「矜持」は漢字も読み方も少し難しい言葉ですね。

ですが、「プライド」「自負」などなじみのある言葉と言い換えてみると、意外に意味はわかりやすい言葉なのではないかと思います。

このような言葉を知っていると、かしこまった文面やあらたまった場面でも堂々と使えますね。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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