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妖怪「提灯お化け」は、アニメなどでもその姿が描かれている妖怪です。
ですが見たことはあっても何をする妖怪なのか、その特徴がどんなものなのかよく知らないという人も居るのではないでしょうか。
今回は「提灯お化け」について基本的な事から、その由来まで詳しくご紹介していきます。
「提灯お化け」とは
「提灯お化け」とは、古くは江戸時代からかるたなどに描かれている日本古来ともいえる妖怪です。
その姿は「大きな提灯」となっており、上下に大きく割れた部分が口となり長い舌が出ているというものです。
口の上にはもちろん目が描かれているのですが、1つ目・2つ目とお話や地域によって目の数は異なります。
特に人間に対して残虐非道な事をするわけではなく、ただその姿を現して人を驚かすだけという比較的可愛らしい妖怪なんですよ。
「提灯お化け」の由来は?
実は提灯お化けについて残された伝承はほぼ見つかっておらず、妖怪研究家達の間では「創作妖怪」であるとの見方がなされています。
その一方で古くなった物に魂が宿り妖怪化した「付喪神」がその由来だという説もありますがこれも確たる証拠は出ておりません。
ですが提灯に顔がある妖怪を「提灯お化け」と言うようになったきっかけは、葛飾北斎による「百物語」に掲載されている怪談「お岩さん」の歌舞伎演出だと言われています。
殺されたお岩さんの魂が提灯に乗り移り、提灯の中からその姿を現したり、提灯の表面に顔を浮かび上がらせるなど「提灯お岩」と呼ばれるの演出方法が取られたため、一般的に提灯に顔があるものとして定着したのではないでしょうか。
「提灯お化け」の特徴
古びている
ぴかぴかな提灯ではなく、使い古されていたり年季の入った提灯がベースとして描かれることが多いんです。
これは付喪神であるという説にも合致しますよね。
目の数は不定
地域や媒体によって描かれる目の数は異なります。
人間などのように「2つ目」で描かれることもあれば、一つ目小僧のような「提灯に目が一つ」という風体で描かれることもあるんですよ。
どちらかというと一般的なのは2つ目の提灯小僧です。
手が生えている場合もある。
提灯に目口がある妖怪として知られていますが、中には両サイドに1本ずつ手を生やしたものもいるとされています。
大きな口と飛び出た舌
やはり提灯お化けの大きな特徴としては大きく開いた口とそこから飛び出る舌ではないでしょうか。
大きな口ではありますが人間を食べるなどの悪さはせず、大きな声で笑いながら飛ぶといういたずら好きを感じさせる妖怪なんですよ。
「提灯お化け」は何をする妖怪?
結論から言うと、提灯お化けは「驚かす」だけとされています。
妖怪研究家の水木しげる氏の著書の中では「驚かした人の魂を吸い取ってしまう」と書かれていますが、資料元が掲載されていなかったため真偽は未だ不明となっているんですよ。
結果、提灯を持っていた人の手から飛び去り、目口を出して笑いながら驚かす、という「びっくりはするけど実害はない」という妖怪なんです。
まとめ
懐かしい佇まいのお化け屋敷の中などでも出会う事の出来る提灯小僧。
日本で古来から知られている比較的有効な部類の妖怪と言えるのかもしれません。