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「造作もない」の意味と使い方!方言?例文つきで解説|類義語・対義語

「造作もない」の意味と使い方!方言?例文つきで解説|類義語・対義語

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「造作もないことだ」

この「造作もない」、日常会話の中で使ったことがないという人も多いかもしれませんね。

ですが、小説やドラマのセリフ、またビジネスシーンなどでは見聞きすることもあるでしょう。

ぜひ「造作もない」について確認しておきましょう。

今回は、「造作もない」の意味と使い方!方言?例文つきで解説|類義語・対義語についてご説明いたします!

「造作もない」の意味

「造作もない」は「大した手間も面倒もなくたやすいさま」という意味です。

「ぞうさもない」と読みます。

「造作ない」とすることもあります。

「造作」というのは、「手のかかること。面倒」といった意味です。

もともと中国では「作る。造る」という意味で使われていた言葉ですが、日本では「作る=意識して、手をかけて作り出す」ということから手の込んだ技巧の意味を経て、さらに「手間、面倒なこと」という意味で使われるようになりました。

その「造作」が「ない」ということですから、「造作もない」は「手間がかからない」「簡単である」「手軽である」といったことを表す言葉です。

「造作もない」は方言?

「造作もない」は方言では? と思う人もいるようです。

「造作もない」という言葉を知らないで初めて聞くと、なんとなく「ぞうさもない」という響きが方言ぽく感じられるのかもしれませんね。

ですが、「造作もない」は方言ではありません。

辞書にも載っている、日本中共通の言葉です。

あまり日常会話で若い人が使う言葉ではなく、年配の人が使ったり文章中に出てきたりすることが多いので、聞き慣れないだけではないでしょうか。

「造作もない」の使い方

さて、「造作もない」は「手間がかからず簡単である」という意味で使います。

「これぐらい簡単ですよ」というときに「造作もないことだ」と使ったり、「簡単だと思ったら難しかった」という時に「造作もないと思っていたが大変だった」のように使えます。

会話でも文章中でも使うことができます。

ややかたい印象の言葉ですから、友達との気軽な会話やLINEで使うよりは、ビジネスシーンや文章中、また真面目な印象にしたい時などに使いやすいです。

  • 造作もない仕事
  • 造作もない作業
  • 造作もないことだ
  • などの使い方があります。

「造作もない」の例文

  1. 彼にとってはその程度の問題を解くことは造作もないことだ。
  2. 彼女はその機械の複雑な操作を造作もなくやってのけた。
  3. 理想を掲げることは造作もないが、それを実現するのは困難なことである。
  4. それでしたら、造作もない作業ですからお気になさらないでください。
  5. スマホさえあれば旅行先で美味しいレストランを見つけることは造作もないものだ。
  6. これぐらい造作もないさ、と格好をつけたが本当はものすごく緊張している。

「造作もない」の類義語

「造作もない」の類義語、言い換え表現には次のようなものがあります。

  • 容易(簡単に行えること)
  • 簡単(物事が大雑把で単純なこと。時間や手数がかからないこと)
  • 簡易(手軽で簡単なこと)
  • やすやす(何の困難もなく行うこと)
  • 容易い(わけなくできるさま)
  • あっけない(予想したより簡単で張り合いがない)
  • 余裕で(心にゆとりがあって簡単に行えること)
  • 難なく(少しも困難なく)
  • 朝飯前(朝食を取る前のわずかな時間でもできるような、たやすいこと)
  • お安い御用(相手の依頼に対して、それは簡単にできることだと引き受ける言い回し)
  • お茶の子さいさい(物事がとても容易にできること)
  • お手のもの(得意の技。慣れていてたやすくできること)

「造作もない」の対義語

「造作もない」の対義語には次のようなものがあります。

  • 面倒(手間がかかってわずらわしいこと)
  • 骨折り(苦労すること。精を出して働くこと)
  • 厄介(手間がかかって迷惑なこと)
  • 手間(あることをするのに労力や時間がかかること、その労力や時間)
  • 困難(しとげるのが難しいこと)

まとめ

「造作もない」は「大した手間も面倒もなくたやすいさま」という意味です。

「造作もないことだ」などとして、手間がなく簡単に行えることだ、すぐできる、容易にできるといったことを表します。

ビジネスシーンでも何かの作業などを頼まれた時に「造作もないことです」と表現するなど、使うことができる言葉です。

ぜひ覚えておいて、使ってみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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