※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「私見」と「所見」は、どちらもビジネスシーンでも日常生活の中でも使われている言葉です。
一見同じように思える言葉ですが、読み方も漢字も違っていますね。
もちろん意味の違いもあります。
混同してしまうことも多い言葉ですので、間違って使ってしまわないようにそれぞれの意味をしっかり区別して理解しておきましょう。
今回は、「私見」の意味と使い方!「私感」「所見」との違いは?|例文についてご説明いたします!
「私見」の意味
「私見」は「自分一人の意見」という意味です。
「しけん」と読みます。
「私」の意「見」という字を書きますから、漢字の通りの意味ということですね。
「私見」は、個人的な見解のことを言います。
また、「これは個人的な見解で恐縮ですが……」という意味合いで、自分の意見をへりくだって表現するという意味もあります。
「私見」の使い方
「私見」は、まず「自分一人の意見」という意味で使います。
「私見ですが」「私見を述べる」などとして、自分の考えを表す時に使います。
「それはあなたの私見だ」などとして、相手の言うことが相手の個人的な考えだということを表す時にも使います。
そして、もう一つ「私見」は「自分の意見をへりくだって言う」という使い方もあります。
「私見で恐縮すが」「私見を述べさせていただきます」などとして、自分の意見を述べる時に謙遜して表すということです。
「私見」の例文
- 今回の事件の背景について、私見を述べさせていただきます。
- 私見ですが、今の若者は何でもスマホに頼るせいで思考力が落ちています。
- A氏がロシアのウクライナへの侵攻について私見を述べた。
- それはあなたの私見に過ぎない。
- この文章の論点を踏まえ、あなたの私見を述べてください。
- 私見で恐縮ですが、この案の実現は少し難しいと思います。
「所見」との違いは?
「私見」と似た言葉に「所見」があります。
「しけん」と「しょけん」の音も似ていますし、どちらも何か意見を述べる時に使う言葉なので、意味も似ていそうですね。
「私見」と「所見」の違いは、
- 「私見」は「ある事柄に対する自分一人の意見」
- 「所見」は「見た事柄への判断や意見」
という違いです。
「私見」はこれまで述べた通り、自分一人の意見、個人的な考えということですね。
自分はこう考える、ということです。
「所見」の方は、「見た結果」ということです。
個人的に考えたことというのではなく、あるものを見て考え、そこから出される結果ということになります。
ですので、「所見」は医療や教育などの分野でよく使われます。
例えば人間ドックを受検すると結果報告書に「所見」の欄があったり、「軽度の異常所見を認めました」などと書かれていたりすることがありますよね。
あれは、体や検査したものを見て、異常があるとかないとかを判断した結果が書かれているわけです。
- 「私見」は個人的な意見
- 「所見」は見た結果
という違いですのでしっかり区別しておきましょう。
「所見」の例文
- 医師の所見によると胃にポリープがあるが良性のものだということだ。
- 通知表の所見欄には子供が頑張ったことや成長したことについて書かれている。
- 専門家としての所見を述べさせていただきます。
「私見」の類義語
「私見」の類義語には次のようなものがあります。
- 私意(自分の考え)
- 私感(個人の立場での感想)
- 私心(自分だけの考え)
- 私情(個人的な感情)
- 愚考(自分の考えをへりくだって言う語)
- 愚見(自分の考えや意見をへりくだって言う語)
- 所存(心に思っていること)
- 個人的見解
「私見」の対義語
「私見」の対義語には次のようなものがあります。
- 世論(世の多くの人の意見)
- 民意(国民の意思)
- 総意(全員の意見や意思)
まとめ
「私見」と「所見」の違いはおわかりいただけたでしょうか。
一見同じように思えた「私見」と「所見」ですが、「私見」を述べるのと「所見」を述べるのとではかなり意味が違ってきますよね。
適切な方を選んで使えるようにしっかり覚えておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!