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仕事をしていて、資料などを「見せる」「見せてもらう」「見て欲しい」といった場面は多いと思います。
よく使う言葉ですが、この「見せる」には実はいろいろな敬語表現があります。
今回は、「見せる」の敬語は?「お見せする」「お見せした」はOK?シーン別に解説|例文つきについてご説明いたします!
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目次
「見せる」の敬語は?
「見せる」の敬語には次のようなものがあります。
【尊敬語】
- お見せになる
- お示しになる
【謙譲語】
- お見せする
- ご覧に入れる
- お目にかける
【丁寧語】
- 見せます
「敬語で」と言っても色々なパターンがありますね。
尊敬語の場合は、相手が「見せる」という行為をすることを敬って表現します。
丁寧語は単に「見せる」を丁寧な言葉にしたものです。
ここでは特に謙譲語、つまり自分が相手に何かを「見せる」時のことについて詳しく考えていきましょう。
「お見せする」「お見せした」はOK?
目上の方や仕事相手などに何かを見せるとき、「お見せする」「お見せした」などと言います。
会話だと、少し丁寧に「お見せします」と言うことも多いでしょう。
この「お見せする」や「お見せした」は、敬語表現ですからビジネスシーンなどでも使うことができます。
「見せる」という自分の行為に「お」をつけているので間違いでは? と不安に思う人もいるかもしれません。
ですが、相手に関わっていく自分の行為は「お~する」「ご~する」という形の謙譲表現にできますので、間違いではありません。
「ご説明する」「ご案内する」「お聞きする」などと同じです。
「お見せする(した)」は正しい謙譲表現です。
「見せる」の敬語の使い方
資料などを見せる時
自分が相手に資料などを見せる時、つまり「見せます」と言いたい時の敬語表現です。
- お見せする
- お見せします
- お見せいたします
- ご覧に入れる
- お目にかける
- ご覧いただく
「見せます」は丁寧語ですが、相手を敬う意味はあまりないので、ビジネスシーンでは「お見せします」といった謙譲語を使うのが適切です。
さらに「ご覧に入れる」や「お目にかける」の方が改まった印象になりますので、特に敬意を表したい相手に使えます。
【例文】
- 部長に書類をお見せする。
- 資料が出来ましたのでお見せいたします。
- 新製品が完成しましたのでご覧に入れます。
- この写真をお目にかけるのは初めてです。
過去に見せた時
過去に「見せた」と言いたいときも敬語で表すと次のようになります。
- 見せました
- お見せした
- お見せしました
- お見せいたしました
- ご覧いただいた
- お目にかけた
これもビジネスシーンでは「お見せした」「お見せしました」などが一般的に使われています。
「ご覧いただいた」「お目にかけた」がより丁寧な敬語となります。
【例文】
- 昨日お見せした書類について、お伝えしたいことがあります。
- 先日ご覧いただいた新製品に、新色が出ることになりました。
- この間お目にかけたパンフレットはいかがでしたか。
「お見せした」は失礼?
「ご覧いただいた」が正しく、「お見せした」は失礼であるという意見もあります。
結論を言うと、「お見せした」は失礼な言葉ではありません。
敬語表現ですので、自分が見せる、見せたいという時は「お見せする」「お見せした」で問題ありません。
「ご覧いただく(いただいた)」は、相手に「見てもらう」「見てくれた」ということを表していますので、「お見せした」とは意味の違いがあるということです。
ただ、目上の人に対しては自分が「見せる」よりも相手に「見てもらう」という意味合いの方が適していると言えます。
ビジネスシーンで「お見せした」を使っても問題はありませんが、相手が目上の人など、特に敬意を表したい場合は「ご覧いただいた」とした方がよいでしょう。
見せたい時
自分が資料などを「見せたい」「見てもらいたい」時は次のようになります。
- お見せしたい
- ご覧に入れたい
- ご覧いただきたい
- お目にかけたい
これまでと同様、特に目上の人に使う時は「見せたい」よりも「見てもらいたい」意味のある「ご覧いただきたい」と表現するとより丁寧です。
【例文】
- こちらの資料をお見せしたいのですが……。
- 部長には、少しでも成長した姿をお見せしたいと思っています。
- 社長にこの写真をお目にかけたいのです。
- 皆様には、ぜひこの動画をご覧いただきたいと思います。
見せて欲しい時
何かを「見せて欲しい」「見たい」という時には次のようになります。
- 見せてください
- お見せください
- 拝見させてください
- 見せていただきたい
この場合は、「見る」のは自分ですので「ご覧」や「お目にかける」といった尊敬語は使いません。
「お見せ」や「拝見」といった謙譲語を使います。
ただし、「ください」の部分は「くれ」の尊敬語ですので、命令のニュアンスがあります。
そのため、ビジネスシーンで使っても問題ないですが、特に丁寧にしたい場合は「お見せいただけますか」とか「拝見してもよろしいでしょうか」といった言い方にするとより謙虚な印象になります。
【例文】
- 受付にこちらのカードをお見せください。
- その資料を見せていただいてもよろしいでしょうか。
- 製品カタログを拝見したく存じます。
「お見せする」と「ご覧いただく」の違い
「ご覧いただく」は相手に「見てもらう」の敬語表現です。
「ご覧」は「見る」という相手の行為を尊敬語で表したもの、「いただく」は「もらう」の謙譲語です。
尊敬語+謙譲語で、目上の人に「見てもらう」「見て欲しい」といった時に丁寧に使えます。
「お見せする」は「見せる」の敬語
「ご覧いただく」は「見てもらう」の敬語
という違いです。
まとめ
「見せる」の敬語は、「お見せする」や「ご覧に入れる」、「お目にかける」といったものがあります。
「お見せする」「お見せしたい」などは敬語表現ですので、ビジネスシーンで使うことができます。
ただし、より丁寧にするには「ご覧」や「拝見」といった尊敬語や謙譲語を場合に応じて使い分けるとさらに適切です。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!