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言葉の意味と使い方

「時分」の意味と使い方!「子供の時分」とは?【例文つき】

「時分」の意味と使い方!「子供の時分」とは?【例文つき】

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近頃将棋が注目されており、中でも藤井聡太さんの人気はすごいものがありますね。

テレビで見るたびに、十代の若者とは思えない落ち着きぶりに驚かされます。

また、そのコメントからは非常に語彙が豊富で、多くの言葉の意味を熟知して使いこなしていることが伺えます。

そんな藤井七段のコメントで「子供の時分に……」という言い回しを見かけました。

一見「僥倖」とか「望外」とか、話題になった「藤井語録」と比べると簡単な言葉に思えます。

ですが、この「時分」という言葉、普段から使いこなしているという人は少ないのではないでしょうか。

特に若者が使っているのはまず聞きませんよね。

ぜひ意味や使い方を知って使ってみませんか。

今回は、「時分」の意味と使い方!「子供の時分」とは?についてご説明いたします!

「時分」の意味

「時分」とは、「おおよその時期・時刻。ころ」「適当な時期。ちょうどよいころあい」という意味です。

「じぶん」と読みます。

当たり前ですが「自分」とは違いますので、書き間違えや変換間違いには気を付けましょう。

また、「時分」は古語に由来する言葉です。

もともと「分」という漢字は、もちろん「分ける」「分かつ」などのいろいろな意味がありますが、その中に「時間の区切り」という意味もあるのです。

「時分」の使い方

「時分」には「おおよその時期・時刻。ころ」「適当な時期。ちょうどよいころあい」という意味がありましたね。

最初の意味には、「ころ」とありますが、そのとおり「ころ」と置き換えて使うことができます。
「○○の時分」=○○のころ」ということですね。

二番目の意味は、「ちょうどよいころあい」ということですから、「ちょうどよいころあいを見計らう」「ちょうどよいころあいを過ぎる」などという場合の「ちょうどよい」と同じように使うことができます。

「時分」の例文

  1. そろそろあの人が来る時分だ。
  2. 若い時分には随分無茶をしたものだ。
  3. あの時分のことはあまり話したくない。
  4. 時分を見計らって声をかける。
  5. 毎日時分が来れば食事が届けられる。

「子供の時分」とは?

では藤井七段が言った「子供の時分」とは、どういう意味になるのでしょうか。

これはそのまま、「子供のころ」という意味ですね。

「時分」の意味として説明した、最初の「おおよその時期」という意味になります。

他にも「若い時分」「店を始めた時分」「その時分」などとも言います。

「その頃のこと」という、過去のある期間を指して「~ごろ」という意味で使っています。

「子供の時分」の例文

  1. 子供の時分にはそんな便利なものはなかった。
  2. 子供の時分にたくさん遊んだ子の方が賢くなるという話だ。
  3. 子供の時分に戻りたいと思う。

「時分」を含んだ言葉

他にも「時分」の使い方として、「時分」を含む言葉やことわざを挙げてみましょう。

  • 今時分(いまじぶん)……1、だいたい今と同じ時期や時刻。今頃。2、時期に遅れた今。今どき。
  • 時分柄(じぶんがら)……その時分にふさわしいこと。時節柄。
  • 時分時(じぶんどき)……その物事にふさわしい時刻。特に食事時のこと。
  • 時分触れ(じぶんぶれ)……集会や食事などの時間を知らせて回ること。
  • 時分の花(じぶんのはな)……能で、役者の年齢の若さによって現れる一時的な美しさ、魅力。
  • 孝行のしたい時分に親はなし(こうこうのしたいじぶんにおやはなし)……親の気持ちがわかるような年齢になってから親孝行したいと思ってももう親はいないということ。また後悔しないように若い頃から孝行しておくことを勧めることわざ。

「時分」の類語

「時分」の類義語には次のようなものがあります。

  • 折り
  • 時期
  • 時節

いずれもある時を漠然とさすような言葉です。

また、ちょうどよいころあいという意味では

  • 時機
  • 潮時
  • 頃合い

などがあります。

まとめ

「時分」という言葉は年配の方は結構使っていますが、若い人の間ではあまり使いませんよね。

今まで知らなかったというひともいるかもしれません。

ですが、意味を調べてみると、そんなに使い方の難しい言葉ではありません。

「~の時に……」というよりも、「~の時分に……」といった方が少し幅があるような、奥深い印象になりませんか?

ぜひ「時分」という言葉を普段から使いこなしてみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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