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「能書きを垂れる」という言葉があります。
使われる場面や前後の文脈から、なんとなく、何かを長々と説明するような意味かな?と見当はつくかもしれません。
ですが、正確に「能書きを垂れる」というのはどういうことなのか、あまりきちんと調べたことがある人は少ないのではないでしょうか。
そもそも「能書き」というのも何のことなのかわからないですよね。
言葉の由来や類義語も合わせて確認しておきましょう。
今回は、「能書きを垂れる」の意味とは?「能書き」の由来や類義語【例文つき】についてご説明いたします!
「能書きを垂れる」の意味
「能書きを垂れる」は「自分の優れた点や得意なことを言い立てる」という意味です。
「のうがきをたれる」と読みます。
自己宣伝と言うのでしょうか、自分はこんなところが優れているんだと言うことを得意げに話すさまを表します。
「能書きを並べる」とも言いますが、「能書きを垂れる」と言うことで「垂れる」というあまり良くないイメージを付加した表現になります。
「垂れる」は液体がぽたぽた落ちるとか、何かがぶらんと下がる様子を表す言葉なので、上から下へ何かが下がってくるという言葉です。
「教訓を垂れる」など、上から下へものを言うという使い方もありますよね。
また、鼻水が垂れる、小便を垂れると言った汚いイメージもあります。
自己宣伝の言葉を単に発すると言うだけでなく、「垂れる」と言うことでより「特に聞きたくもないようなことを上から目線で得意げに自慢する」というような、悪いニュアンスを持たせた言葉です。
「能書き」の由来
さて、そもそも「能書き」とは一体何でしょうか。
「能書き」と言うのは、もともとは「薬などの効能を書き記した文書」のことなんです。
「効能書き」の「効」が抜けた言葉ですね。
現代でも薬を買うと、用量や用法とともに効能が書かれた紙がついていますよね。
江戸時代などは今のような色々な規制もないので、「この薬はあれにも効くこれにも効く」とたくさん効能を並べ立てて、その薬の素晴らしさを強調したのです。
そこから、自分の優れた点をアピールする言葉や自己宣伝の言葉を「能書き」と言うようになったのです。
「能書き」を「理屈」という意味で使っている人もいますが、由来を知ると間違いであることがわかりますね。
昔の薬は様々な効能を宣伝していても、実際にはさほど効果がなかったりしたため、「口ばかりで実がない」「自己宣伝のために自分の優れた点をベラベラと述べる」というような、よくない意味で使われることが多い言葉です。
「能書きを垂れる」の使い方
「能書きを垂れる」はその意味からも、よくない意味で使われる言葉です。
「自分の才能や持ち物、知識などを自慢たらしく長々と喋る」というところでしょうか。
もちろん人に対して使うときは結構な悪口になります。
褒め言葉には使えませんので気をつけましょう。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 彼は能書きを垂れるばかりでちっとも動こうとしない。
- あの人は、自分も大して上手くないのに能書きばかり垂れている。
- 料理の腕前についていくら能書きを垂れても、結局はみんな味で判断するものだ。
- 能書きを垂れる暇があったら仕事をしろ。
「能書きを垂れる」の類義語
「能書きを垂れる」の類義語には次のようなものがあります。
- 能書きを並べる
- 御託を並べる(自分勝手なことをもったいぶってくどくど言う)
- 講釈を垂れる(偉そうに長々と物事の説明をする)
- お題目を並べる(口先だけで実質の伴わないことを述べる)
- 長広舌をふるう(よどみなく長々と喋り続ける)
- ペラペラと(途切れることなく話す)
- くどくどと(同じことを繰り返してしつこく言う)
- とくとくと(得意そうに話す)
いずれも長々と話したり自慢げに話したりする意味の言葉です。
自分の優れた点を言い立てると言う意味ではやはり「能書きを垂れる」「能書きを並べる」が適切です。
それぞれに意味やニュアンスの違いがありますから、場面に応じて使い分けたいですね。
まとめ
「能書きを垂れる」は自分の優れた点や得意なことなどを得意げに言い立てる意味の言葉でした。
ただ単に長い話をするとか、単に自慢をするとか言うよりも感じの悪い言葉ですよね。
「能書きを垂れるな」なんて言われないようにしたいものです。
不適切な場面で使うと相手を怒らせてしまうこともあるでしょうから、使い方には気をつけたい言葉ですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!