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「盆梅」という季語をご存じでしょうか。
今回は改めて「盆梅」について基本的な意味や読み方、由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「盆梅」を使った俳句もご紹介いたします。
「盆梅」の意味と読み方
「盆梅」とは、鉢植えになっている梅の花を指す言葉です。
木々に咲いている花ではなく、家庭で楽しむことの出来る鉢植えになっている「梅の盆栽」という意味なんですね。
滋賀県の長浜市では毎年1月上旬から3月上旬にかけて「長浜盆梅展」というイベントが開催されており、令和6年で73回という歴史があります。
和風のお座敷にずらりと並べられた盆梅はまさに「和」そのものであり、中には3メートルもの巨木や、樹齢が400年と言われている古木も展示されているんですよ。
春の訪れを告げる風物詩として地元の方はもちろん観光客にも親しまれているイベントなので、興味をお持ちの方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
「盆梅」の由来
「盆梅」が誕生したのは滋賀県の上草野という地域の最奥「高山」だと言われています。
この高山は現在の滋賀県長浜市高山町です。
大正時代、梅干しを食料とする理由から畑には必ず梅の木が植えられていました。
それを高山七蔵という人物が毎年大きな鉢に植えて楽しんでいたのが「盆梅」の始まりなんだそうです。
七蔵は自身で作成した盆梅が見ごろを迎えると近隣の人達に見せ、その目を楽しませていたと言われています。
「盆梅」はいつの季語?
「盆梅」は俳句を作るうえで「春」の季語として使われています。
春の中でも初め頃となる「初春」の季語なんですよ。
子季語には「鉢の梅」があります。
「盆梅」を使った俳句
盆梅の一尺にして偃蹇す
(ぼんばいの いっしゃくにして えんけんす)
漱石
盆梅や文机せまき母の部屋
(ぼんばいや ふづくえせまき ははのへや)
清水延世
盆梅の鉢の形に苔の青
(ぼんばいの はちのかたちに こけのあお)
ほりもとちか
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。