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「花筏」という季語の意味や読み方をご存知でしょうか。
今回は改めて「花筏」について基本的な意味や由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「花筏」を使った俳句もご紹介いたします。
「花筏」の意味と読み方
「花筏」とは、散って川や湖、水たまりなどに落ち、浮いている桜の花びらを「いかだ」に例えた言葉です。
読み方は「はないかだ」です。
一片の花びらが集まり、少し大きな塊となって水面に浮いている様子を見て「まるでいかだの様だ」と感じたかつての日本人が持っていた表現力と感受性の高さを感じる事が出来る言葉ですね。
また川を進む本物のいかだに散った花びらが降っている情景を指すという意味もあり、日本ならではのとても風情のある言葉と言えるのではないでしょうか。
「花筏」の由来
「花筏」という言葉は、水面に散り落ちた花びら同士がくっつきあい、固まりとなることで、まるでいかだのように見えたという事から作られた言葉です。
埼玉県の川越では、この花筏の時期に実際に舟に乗り、舟の上から花筏を楽しむという、なんとも贅沢な行事が開催されています。
「花筏」はいつの季語?
「花筏」は俳句を作る上で「春」の季語として使われています。
ただし春ならいつでも使えるという訳ではなく、春を「初春」「仲春」「晩春」の3つに分けた中の「晩春」、つまり春の終わりごろに使うことの出来る季語なんですよ。
花といかだのどちらがメインなのか、初めて聞く人はわからなくなってしまう季語ではありますが、春らしさの中に儚さと幻想的な雰囲気を持つ美しい季語ですよね。
「花筏」を使った俳句
棹さすは白寿の三鬼花筏
(さおさすは はくじゅのさんき はないかだ)
佐藤鬼房
水門を抜ければ浜離宮花筏
(すいもんを ぬければりきゅう はないかだ)
保坂加津夫
花筏胸で切りゆく親子鳥
(はないかだ むねできりゆく おやこどり)
早川周三
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。