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季語

「菖蒲」とは?いつの季語?「あやめ」との違いや俳句も紹介

菖蒲

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「菖蒲」という季語をご存じでしょうか。

俳句や連歌を作るうえで欠かすことの出来ない季語。

様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「菖蒲」について解説していきます。

「菖蒲」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?「あやめ」との違いは?といった疑問や「菖蒲」を使った俳句もご紹介いたします。

「菖蒲」の意味と読み方

「菖蒲」とは、水辺に群生するショウブ科の植物を指す言葉です。

読み方は「しょうぶ」です。

まるで剣先のような鋭く細長い葉を水中から伸ばしており、その葉自体から香りを放つ多年草です。

5月5日の端午の節句には必須の植物として知られています。

「菖蒲」はいつの季語?

「菖蒲」は俳句を作る上で「仲夏」の季語として使われています。

仲夏とは夏の半ば頃を指す言葉であり、具体的には「芒種」と「夏至」の間の6月5日前後から7月6日前後となります。

子季語には「白菖」「水菖蒲」などがあります。

「菖蒲」と「あやめ」の違い

「あやめ」も漢字で書くと同じ「菖蒲」となり、何が違うのかわからなくなる人も多いかと思います。

決定的な違いとしては「しょうぶ」はショウブ科の植物であり、「あやめ」はアヤメ科の植物で属する科が異なっています。

また「しょうぶ」は黄緑の花を咲かせるのに対し、あやめの花は青紫色です。

花札に描かれているあやめの花も紫色ですよね。

姿形が似ている「花菖蒲」や「かきつばた」もショウブ科ではなくアヤメ科の植物なんですよ。

「菖蒲」と端午の節句の関係

端午の節句になくてはならない植物の「菖蒲」ですが、これは中国で行われていた風習が日本に伝来したものと考えられています。

中国では良い香りの物は悪い邪気などを払うという言い伝えがあり、気候が不安定になる旧暦の5月には菖蒲の葉っぱを家の軒先に吊るすなどの風習がありました。

それが日本に伝わり、「菖蒲の節句」として定着していったんですよ。

「菖蒲」を使った俳句

いねてより菖蒲の匂ひ思ひ出す
(いねてより しょうぶのにおい おもいだす)
細見綾子

まひまひや菖蒲にあさき水車尻
(まひまひや しょうぶにあさき すいしゃじり)
飯田蛇笏

それをたゞ菖蒲の帯と申されし
(それをただ しょうぶのおびと もうされし)
高野素十

まとめ

季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。

春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。

季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。

日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。

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