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「波紋」という言葉の意味をご存知でしょうか。
文字から判断すると、「波」の「紋様」かな?といったイメージですね。
ニュースなどで、誰それの発言が「波紋を呼んでいる」とか、ある事件が「波紋を広げている」といった使われ方をしています。
この「波紋」には文字通り水の模様を指す意味と、比喩的にニュースやビジネスシーンでも使われるような意味とがあります。
ぜひきちんと確認しておきましょう。
今回は、「波紋」の意味と使い方!「波紋を呼ぶ・波紋が広がる」とは?【例文つき】についてご説明いたします!
「波紋」の意味
「波紋」には二つの意味があります。
「水面に落ちたときに、幾重にも輪を描いて広がる波の模様」「次々と周囲に動揺を与えて行くような影響」です。
「はもん」と読みます。
水面に石などを投げ込むと、ポチャンとなって輪の形の模様が次々広がっていきますよね。
あれが「波紋」です。
それが転じて、水面に波紋ができて広がって行くように、ある物事がきっかけになって次々周囲に及ぼす影響」という比喩的な意味になったのです。
「波紋」の使い方
「波紋」は水面にできる模様のことを指して使うか、周囲に次々与える影響のことを指して使います。
ビジネスシーンで使う場合は、職種にもよるでしょうが大抵は二番目の「次々と周囲に及ぼす影響」という意味で使うでしょう。
例文で使い方を確認しましょう。
【例文】
- 水面に現れては消える波紋の美しさに目を奪われた。
- 波紋をイメージしたデザインのジュエリーが発売された。
- 九月入学論が波紋と議論を呼び起こしている。
- 彼がSNSに投稿した動画が波紋を広げている。
「波紋を呼ぶ・波紋が広がる」とは?
「波紋」は、多く「波紋を呼ぶ」または「波紋が広がる」という使い方をします。
ニュースなどでも「○○が波紋を呼んでいる」などとする使い方がよく見られます。
「波紋を呼ぶ」は、「周囲の変化や動揺を招く」という意味です。
「波紋が広がる」は「一つの出来事から多方面に影響が生じる」という意味です。
どちらも、「波紋」の意味がわかればそれを呼び起こすとか、それが広がるということなのでわかりやすいと思います。
【例文】
- 彼の不適切な発言が波紋を呼んだ。
- 中国のこのニュースは日本にも波紋を呼び、SNSでは様々な意見が飛び交った。
- 大臣の発言は瞬く間に世界中で波紋を広げた。
- A社の倒産は業界中に波紋を広げることとなった。
- 彼女の発言は会社中に波紋を投げかけた。
「波紋を呼ぶ」は、元々は誤用とされていた用法だと言われています。
「波紋」はもともと水面に何かが落ちて現れる模様のことですから、その「波紋」を「呼ぶ」ということはないということですね。
「波乱を呼ぶ」と混ざったのかもしれません。
ですが、今では「波紋を呼ぶ」としてニュースなどで使われており、正しい用法として定着しています。
同じように「波紋を投じる」「波紋を投げかける」も、「波紋」は投げるものではないとして誤用とされていましたが、こちらも今では一般的に使われています。
「波紋」の類義語
「波紋」の類義語には次のようなものがあります。
- 旋風(社会の反響を呼ぶような突発的な出来事。また、それによる反響)
- 波乱(激しい変化や曲折のあること。また、そうした事態。 騒ぎ・もめごとなど)
- センセーション(世間の耳目を驚かせる事件や事柄。また、大評判)
「波紋を呼ぶ」「波紋が広がる」などの言い換え表現は
- 影響を及ぼす
- 刺激を与える
- 議論を引き起こす
- 世間を騒がせる
- 波及する(波紋が広がるように、影響が徐々に広い範囲に及んでゆくこと)
- 一石を投じる(反響を呼ぶような問題を投げかける)
- 物議をかもす(世間の論議を引き起こす)
- 旋風を巻き起こす(事件を起こして社会的に大きな話題になる、世間を騒がせる、大きな注目や喝采を浴びる)
まとめ
「波紋」は水面に石を投げた時の輪の模様のことです。
そして、そこから比喩的に、周囲に次々与えて行くような影響のことを指します。
「波紋」の意味を正しく理解しておけば、「波紋を呼ぶ」「波紋が広がる」といった言い回しが出てきても、文脈を正しく理解しやすいと思います。
ぜひ参考になさってくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!