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言葉の意味と使い方

「秋波」の意味と使い方!政治ニュースで聞く「秋波を送る」とは?【類義語・例文】

「秋波」の意味と使い方!政治ニュースで聞く「秋波を送る」とは?【類義語・例文】

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「○○党は○○氏に秋波を送っている」

このように使う「秋波」という言葉があります。

政治関係のニュースでよく出てくる言葉なのですが、意味がわからないと全く想像がつきませんね。

「秋の波」という字からは考えにくいような意味がある言葉ですので、ぜひ正しく覚えておきましょう。

今回は、「秋波」の意味と使い方!政治ニュースで聞く「秋波を送る」とは?についてご説明いたします!

「秋波」の意味

「秋波」は「こびをあらわす目つき。色目」という意味です。

「しゅうは」と読みます。

「秋の波」という詩的な趣のある字面とはちょっとイメージが違いますね。

「秋波」はいわゆる色目、異性の気をひくとか、何か下心があって媚びるなどの目つきをするという意味の言葉です。

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「秋波」の語源

「秋波」はこびをあらわす目つきのことです。

「秋の波」という字からは意味の想像がつきにくいですね。

この「秋波」は、もともとは中国語で、秋の澄み切った波を意味する言葉でした。

文字の通り、秋の涼しい気候の中、澄み切った水に波が立っている様子を指していたわけです。

それが、美しい女性の涼しげな目元の例えになりました。

「涼しげな目元」というのも比喩的な言葉ではありますが、いわゆる切れ長でスッキリした美しい目のことですね。

ここまでは「秋波」は良い意味だったわけですが、この「女性の涼しげな目元」というところから、男性の気をひくために女性がする色っぽい目つきという意味で使われるようになりました。

今では「秋の波」や「涼しげな目元」という意味よりも、「媚びるような目つき」「異性の気をひくための色っぽい目つき」という意味で使われることが多いです。

「秋波を送る」とは?

「秋波」は「秋波を送る」という使い方をされることが多いです。

言葉の意味からも、「秋波を送る」は「異性の関心をひこうとして色っぽい目つきで見ること」「媚びた目つきで見つめること」となります。

もちろん異性間には限りませんが、気を引きたい相手に向かって流し目を使ったり、色っぽい目つきで見つめるような状況です。

「秋波を送る」はこのように主に女性が男性に向かって色目を使う意味で使われる言葉ですが、また政治のニュースで使われることも多い言葉なのです。

政治ニュースで使う「秋波を送る」とは、「相手の関心をひこうとする」という意味です。

女性が自分に関心を持ってもらうために色っぽい目つきをすることが元々の意味で、それがもっと広い意味になったわけです。

この場合、「秋波を送る」相手はもちろん異性ではなく、外国であったり政治家、政治団体、企業など様々です。

政治ニュースの「秋波を送る」は、広い意味で「自分の利益のために、他人(他団体、他国)の関心を引くために媚を売る」という意味になるわけです。

「秋波」の使い方

「秋波」は多く「秋波を送る」という使い方で、相手の関心を引くために媚を売るという意味で使います。

色っぽい目つきをするという意味でも使いますし、政治ニュースなどでは自分の利益のために相手に媚を売るという意味で使います。

例文で色々な使い方を確認しましょう。

【例文】

  1. 彼女は向かいの席の男性に秋波を送っている。
  2. 前から歩いてきた女性にすれ違いざまに秋波を送られた。
  3. ○○氏の人気にあやかろうとして、A党もB党も彼に秋波を送っている。
  4. A国は投資を求めて日本に秋波を送っている。
  5. 業績が絶好調のA社に秋波を送る。
  6. 国内の景気悪化にそなえて外国企業に秋波を送る。

「秋波」はもともとは女性が男性に送るという意味でしたが、例文のように政治ニュースやビジネスシーンでは、政治家や政党、企業、国が送ったり送られたりしているということがわかると思います。

このように「秋波」は自分の利益のために、相手側に媚を売るという意味で広く使うことができる言葉です。

「秋波」の類義語

「秋波」の類義語には次のようなものがあります。

  • 流し目(顔を向けずに、ひとみだけを横に動かして見ること。男女間で、感情をこめて送る、気を引くような目つき)
  • 色目(異性の気を引くような目つき)
  • ウィンク(片目をまばたいて合図を送ること。男女間で好意を寄せる意味で行われるものなど)

いずれも、相手の気をひくための目つきということですね。

「秋波を送る」の言い換えには次のようなものがあります。

  • 色目を使う(異性の気を引くような目つき・そぶりをする)
  • 流し目を送る(横目を使って、相手の気を引くような目つきをする)
  • 媚びる(他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる)
  • 水を向ける(相手の関心が自分の思う方向に向くように誘いをかける)
  • 科を作る(なまめかしいしぐさをする)
  • 気をひく(相手の関心をこちらに向けさせる)
  • 誘惑する(心を迷わせて、さそい込む)
  • 袖を引く(袖を引いて人を誘う。催促する)

いずれも色っぽいしぐさや目つきをして相手の気を引こうとすることを表す表現です。

「色目を使う」や「媚びる」、「気をひく」などは女性や男性ということに関係なく、広く「相手の関心をこちらに向けさせる」という意味で使われますので、ビジネスシーンなどでも使うことがあるでしょう。

まとめ

「秋波」は秋の波、美人の涼しい目元、相手の気をひくための目つき、そして相手の関心を引こうと媚を売るというところまで、もともとの語源から遠く離れて色々な意味で使われるようになった言葉でした。

恋愛の駆け引きでも使える言葉で、なおかつビジネスや政治の世界でも使えるというのが「秋波」という言葉の面白いところですね。

ぜひ参考になさってください。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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