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「鳴り物入りで登場」
「鳴り物入りで入団」
このように使う「鳴り物入り」という言葉があります。
いかにも賑やかな雰囲気の言葉ですが、正確な意味はわかりますか?
実は「鳴り物入り」は使う場面に注意が必要な言葉なんです。
今回は、「鳴り物入り」の意味と使い方!「鳴り物入りで入団・入社する」とは?についてご説明いたします!
「鳴り物入り」の意味
「鳴り物入り」は「大げさな宣伝をすること」という意味です。
「なりものいり」と読みます。
「舞踊や演劇で、鳴り物を入れてにぎやかにすること」という意味でも使いますが、日常生活や仕事の場で使うときは大抵「大げさな宣伝をすること」のほうでしょう。
「鳴り物入り」は、大げさに宣伝をして賑やかに盛り上げることを表す言葉です。
「鳴り物入り」の語源
「鳴り物入り」の語源は歌舞伎にあります。
「鳴り物」というのが、歌舞伎で使う笛や太鼓の楽器のことです。
そうした楽器の伴奏を入れて、舞台を賑やかに景気良く盛り上げることを「鳴り物入り」と言いました。
そこから、大げさに触れ回って宣伝するということを表すようになったのです。
「鳴り物入り」の使い方
「鳴り物入り」は大げさに宣伝するという意味でしたね。
「鳴り物入りで○○する」「鳴り物入りでの○○」などの使い方で、大げさに宣伝されている様子を表します。
ですが、ここで注意したいのは、「鳴り物入り」は悪い意味で使われることが多い言葉だということです。
「大げさ」という言葉もネガティブな意味合いを含んでいますよね。
「鳴り物入り」という言葉自体は、楽器で大いに盛り上げることから来ていますので、よくも悪くもないニュートラルな言葉と言えます。
ですが、「大げさに」ということで、主に「始まってもいないのに大げさに騒ぎ立てる」「派手な宣伝に実力が伴わない」「期待されていたのに結局大したことがない」といった皮肉のような悪い意味の文脈で使われることが非常に多い言葉です。
ですので、人を褒めるつもりで「鳴り物入りですね!」などと言うと印象が悪くなってしまいますから、使わない方が無難でしょう。
【例文】
- あの店は鳴り物入りでオープンしたが、客の入りが悪く倒産しそうだ。
- 鳴り物入りでデビューしたアイドルのAさんだが、人気が今ひとつでないまま低迷している。
- 鳴り物入りの新サービスだったが、なかなか普及していない。
- その新製品は、テレビCMをバンバン流して鳴り物入りで発売された。
「鳴り物入りで入団・入社する」とは?
「鳴り物入り」はよく「鳴り物入りで入団する」「鳴り物入りで入社する」という風に使われます。
スポーツニュースなどで、前評判の高い大型新人がプロ野球チームに入ったなどと言う時、「鳴り物入りで入団する」「鳴り物入りの入団」などと言います。
また、会社に高学歴だったり仕事の経歴がすごい人、前の職場で評価が高かった人など、戦力として大いに期待されるような人が入社するときには「鳴り物入りで入社する」と言います。
言葉の意味そのままに、単に「派手に宣伝されて入団した」「周囲から期待されて入社した」という意味で使われることもあります。
ですが、こちらもやはり多くは「大げさに宣伝されて入団・入社したが、期待されたほどではなかった」というような悪い意味で使われることが多いです。
【例文】
- 彼は鳴り物入りで入団したルーキーだったが、目立った結果を残すことなくシーズンが終了した。
- あの選手は鳴り物入りで入団したが、一年目のキャンプで故障し登板できない日が続いている。
- 鳴り物入りで入社したAさんだったが、いざ一緒に仕事をしてみると大したことはないようだ。
- 彼女は鳴り物入りで入社して5年目だが、未だに期待されたほどの活躍はしていない。
「鳴り物入り」の類義語
「鳴り物入り」の類義語には次のようなものがあります。
やりすぎだという皮肉の意味で言い換えるなら
- 大げさに(物事を実質以上に誇張するさま)
- 大仰に(大げさなこと、またそのさま)
- 仰々しい(おおげさでものものしい)
いい意味で使える表現なら
- 華々しい(華やかであるさま、華やかで優れているさま)
- 大々的に(大がかりに事を行うさま)
- 盛大に(事業・集会などが、 きわめて盛んなこと。りっぱで大規模なこと)
などと言い換えることができるでしょう。
まとめ
「鳴り物入り」は大げさに宣伝して、賑やかに盛り上げることを表す言葉でしたね。
「大げさに」ということで、単にたくさん宣伝するというだけでなく、すごく宣伝されていた割にはいまいちだった、期待されていたほどではなかったというような文脈で使われがちな言葉であるという点に気をつけましょう。
ぜひ「鳴り物入り」について理解して、適切に使ってみてください。
最後までお読みくださりありがとうございました!