※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「この着想が、その後の研究の端緒を開く鍵となった」
この「端緒を開く」という表現は、ビジネスシーンや論文、新聞といった文章中でしばしば使われています。
普段の生活で使ったことがない、聞いたことがないという人も多いかもしれません。
いざというときに困らないよう、ぜひ知っておきたい言葉です。
今回は、「端緒を開く」とは?「端緒」の意味と使い方!【類義語・例文】についてご説明いたします!
「端緒を開く」とは?
「端緒を開く」は、「きっかけや手がかりを作ること」です。
「たんしょをひらく」と読みます。
物事を始めるにあたってのきっかけを得たり、手がかりを作ったりするということです。
「開く」といっても、扉が開く、蓋が開くといったことではなく、物事がはじまる、はじめるという意味を表しています。
問題は「端緒」ですよね。
あまり普段使わない単語だと思います。
「端緒」とは一体どういう意味なのか、詳しくみていきましょう。
「端緒」の意味
「端緒」は「物事の始まり」という意味です。
「たんしょ」と読みます。
「たんちょ」と読まれていることもありますが、これは間違った読み方がだんだん定着してきた「慣用読み」と言われるものです。
「たんちょ」でも一般的になっているので間違いではないですが、正しいのは「たんしょ」ですのでこちらで覚えておくとよいでしょう。
「端」ははしっこの「端」ですが、それ以外に「はじめ」「きっかけ」などという意味がある漢字です。
「緒」にも「糸口」「ものごとの始まり」といった意味があります。
「端緒」はこのように、どちらも物事のはじめという意味がある字を重ねた熟語ということです。
「端緒」は「物事のきっかけ」「糸口」ということを表します。
「端緒」の使い方
「端緒」は物事の始まり、とっかかりという意味です。
「たんしょ」と読みますので、音だけ聞くと「短所」などと間違いやすいですね。
また、会話の中では「端緒」というよりも「きっかけ」とか「はじめ」などと言った方が意味がわかりやすいとも言えます。
そのため、会話の中よりは、文書などで使われることが多い言葉です。
かたい印象ですので、新聞やニュース記事、ビジネス文書などでよく用いられます。
「端緒を開く」はきっかけや手がかりを作るということですが、そのほかにも「端緒となる」とか「端緒をつかむ」などの言い回しがあります。
いずれも、ものごとの始まりになる、きっかけとかおこり、とっかかりということで理解すると意味がわかると思います。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 日中戦争の端緒となったのが「満州事変」である。
- 中国での新型コロナウイルス感染拡大の端緒はいまだに判明していない。
- この出来事を端緒として、長年の問題に解決の兆しが見えました。
- あのキャンペーンがキャッシュレス決済普及の端緒を開いた。
- この小説は、新本格ミステリの端緒を開いたといわれる名作だ。
「端緒」の類義語
「端緒」の類義語には次のようなものがあります。
- 糸口(きっかけ、手がかり)
- 手がかり(問題を解決するための糸口)
- 手づる(手がかり、糸口)
- きっかけ(物事をはじめるはずみとなるもの)
- 発端(はじまり、おこり)
- 契機(変化・発展をおこす要因・要素。きっかけ)
- 引き金(ある事態を引き起こす直接の原因)
- 皮切り(物事のしはじめ。最初)
「端緒」の対義語
「端緒」の対義語は特にありません。
物事の始まりが「端緒」ですので、
- 結果(ある物事を行なった後に生じた現象、状況)
- 結末(物事・文章の終わり)
- 最後(物事の一番後。一番終わり)
といった言葉が反対に近いのではないでしょうか。
まとめ
「端緒」の意味はおわかりいただけたでしょうか。
「端緒を開く」は、物事のきっかけを作るということでしたね。
知らずに聞くと意味がわからない人が多かったと思います。
普段から気軽に使いこなしている言葉ではないからこそ、いざ出てきたときに困ってしまわないよう、ぜひこの機会に覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!