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「おさめる」には色々な漢字がありますね。
中でも、違いがわかりにくいのが「収める」と「納める」です。
「収納」という熟語もあるように、どちらも「入れる」ような意味で使える言葉ですよね。
税金をおさめる、その場をおさめる、成功をおさめるなど、色々な「おさめる」がありますので、どのように使い分ければ良いのか確かめておきましょう。
今回は、「収める」と「納める」の違いは?意味と使い分け方を例文つきで解説!|についてご説明いたします!
目次
「収める」と「納める」の違いは?
「収める」と「納める」はどちらも同じ「おさめる」ですが、その意味の違いは、
- 「収める」は「中に入れる。手に入れる」
- 「納める」は「金銭などを渡す。終わりにする」
となります。
どちらも何かを収納するような意味で使いますよね。
ですが、ものを中に入れる時は、多くは「収める」を使います。
「納める」は、義務があってものやお金を入れる時や、あるべきところにものを入れるという意味がある時に使います。
「収める」の意味
「収める」は「一定の範囲内にきちんと入れる」という意味です。
「おさめる」と読みます。
「収」という字は、「おさめる。とりいれる」「おさまる」「とらえる」といった意味のある漢字です。
「収める」は、きちんと中に入れることや、自分のものにすること、落ち着くことなど、「きちんと中に入れる」ことを意味します。
「納める」の意味
「納める」は「金銭や物をあるところへ入れる。終わりにする」という意味です。
これも「おさめる」と読みます。
「納」は「いれる」「おさめる」「支払う」「おわる」といった意味の漢字です。
「納める」は金銭などを渡すこと、物事を終わりにすることなど、「本来あるべきところに入れる」ということを意味します。
「収める」と「納める」の使い分け方
「収める」と「納める」では、
- 物を整理して中に入れるのが「収める」
- 入れるべきところに入れるのが「納める」
という使い分けになります。
ですが、実際に使う場面になると「これは……収める?それとも納める?」と迷ってしまうことも多いと思います。
色々なものについて「おさめる」時にどちらを使えばいいのか確認しておきましょう。
お金(税金・消費税・香典)
税金などのお金を「おさめる」時は「納める」を使います。
これは「納税」などの熟語をイメージするとわかりやすいですね。
税金や公共料金などは、払わなくてはいけないお金を渡すということですから「納める」を使います。
また、お香典や神社への玉串料などのお供え金も「納める」と言います。
これも渡すべきお金を渡すということです。
お金を払う時の「おさめる」は「納める」と覚えておきましょう。
予算
予算内に「おさめる」時は、「収める」を使います。
予算もお金なので「納める」では?と思うかもしれませんね。
確かにそのお金を払うという時は「納める」ですが、この場合は、その金額という範囲内に入れるという意味なので「収める」を使います。
辞書等では「収める」「納める」の区別がされずに載っているので、「納める」でも間違いとは言えませんが、予算は「収める」の方が適切です。
その場
その場を「おさめる」という時は、「収める」を使います。
落ち着いた状態にする場合は「収める」です。
きちんと中に入れることを「収める」と言うので、この場合は「きちんとした状態にする」と解釈して「収める」を使います。
その場を収めるのほか、「丸く収める」などの言い回しもあります。
写真
写真に「おさめる」時は「収める」「納める」どちらも使われます。
写真に撮る時は、写真に「取り込む」といった意味で「写真に収める」と使います。
ですが、写真を撮られる場合は「写真に納まる」が使われることが多いようです。
「収める」「納める」の使い分けは一定しておらず、どちらでも使える場合も多いです。
商品
商品を「おさめる」時は「納める」です。
これは「納品」などの熟語を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
お店の建物に商品をしまうということではなく、注文を受けて渡すべき商品を渡すということですから、「納める」が適切です。
成功
成功を「おさめる」時は「収める」です。
「収める」には「自分のものにする」意味もありますので、成功を自分の手に入れて良い状態になるという時は「収める」を使います。
「収める」の例文
- 棚に食器類を収める。
- 食費を予算内に収める。
- なんとか丸く収めることができた。
- 仕事で成功を収めたい。
- 勝利を手中に収める。
「納める」の例文
- 税金を納めるのは国民の義務の一つだ。
- 香典として納める金額を相談する。
- 注文の品を納める。
- 事件の真相を胸に納める。
- 社長の椅子に納まる。
「払う」との違い
お金を「納める」は、お金を「払う」とどう違うのでしょうか。
- 「納める」は「税金など、払うべきものを相手に渡すこと」
- 「払う」は「代金などのお金を渡すこと」
という違いがあります。
「納める」のは税金や公共料金などの払う義務があるお金を支払うことです。
あるいはお香典や玉串料など、払うべきお金を支払うことです。
一方、「払う」は、物を買ったりサービスを受けた時にその代価を払うという使い方が主です。
税金などの払うべきお金を渡すことが「納める」、何かの代価として、決済のためにお金を渡すのが「払う」という違いです。
まとめ
「収める」と「納める」の違いはおわかりいただけたでしょうか。
使い分けがはっきり決まっていない部分も多い異字同訓の言葉ですので、どちらも使われていたり、ひらがなで書かれていることも多い言葉です。
「収める」が「入れる」「きちんとする」こと、「納める」が「あるべきところに入れる」という違いを知っていれば、あまり迷わずに使うことができそうですね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!