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「あたりきしゃりき」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
若者世代の中には「そんな言葉聞いたこともない」という人も多いかと思います。
今回は「あたりきしゃりき」について意味や語源といった基本的な事から、方言なの?その後に続く言葉はあるの?などの疑問についても解説していきます。
「あたりきしゃりき」の意味

「あたりきしゃりき」とは、「当たり前」という意味を持つ言葉です。
近世以降に使われていた言葉であり、その時代の職人さんなどが使っていた言葉です。
親しい関係性での会話で使われていた言葉であり、ふざけたような軽いニュアンスを持っているんですよ。
「あたりきしゃりき」の語源
「当たり前」を表現する当時のスラング「あたりき」という言葉に「しゃりき」という言葉が付けられ、「りき」という音を繰り返す事でそのリズムを楽しむ言葉遊びの側面も持つ言葉です。
しゃりきは「車力」とも言われ、当時の荷車を引く人を指す言葉から来ていると言われているんですよ。
「あたりきしゃりき」は方言?
1899年に刊行された東京風俗志という書籍の中に「あたりきしゃりき」という言葉が登場しており、明治時代から使われ始めた東京近郊の方言ともいえるのではないでしょうか。
ただ明確にどこかの方言であるという話は無く、江戸っ子が使っているような小粋な雰囲気から東京の方言と言われているのではと考えられています。
「あたりきしゃりき」のその後はある?
実はこの「あたりきしゃりき」はここで終わりではなく、続きの文言があると言われています。
「あたりきしゃりき、けつの穴ばりき」や「あたりきしゃりき、けつの穴ブリキ」などこの言葉が使われていた地方によって若干の違いがあるので、どれが正しい全文なのかはわかっていません。
一番知名度が高いのは「あたりきしゃりきのこんこんちき」という文章なのではないでしょうか。
こんこんちきとは、「狐」を表す言葉でもありますが、相手の状態などを強調する言葉としても使われていました。
「大馬鹿者のこんこんちきめ!」などのように使われていたんですよ。
「あたりきしゃりきのこんこんちき」という言葉は、あたりきしゃりきという言葉を強調するという意味と、語呂やリズムを良くするという意味で付けられたと考えられています。
まとめ
現在はほぼ使われておらず、その意味を知らないという人の方が多くなってきているのではないでしょうか。
昔の時代に暮らす人々の勢いや元気の良さはもちろん、粋な雰囲気も感じさせる言葉ですよね。