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「格別」と「別格」の違いは分かりますか?
世の中には「似ている言葉」ってありますよね。
例えば周囲に名前が一字違いの人が二人いたら、呼びかける時にどっちだったかな?なんて迷ったりしませんか?
日常でよく使う熟語にしても同じです。
意味も似ている上に漢字も似ていると、どっちがどっちだかわからなくなったりしますよね。
「格別」と「別格」もそんな例の一つです。
漢字が同じで順番がひっくり返っただけですね。
声に出して読んでもよく似ています。
意味合いも似ていそうな感じです。
どういう時にどっちを使えばいいのか、本当に迷ってしまいますよね。
そこで今回は、「格別」と「別格」の違い、意味と使い方についてご説明いたします!
「格別」と「別格」の意味
では、まず「格別」と「別格」の意味を調べてみましょう。
「格別」(名詞)普通とは違うこと。特に優れていること。またそのさま。
(副詞)とりわけ。特別。例外とするさま。別として。
「別格」定められている形式に拘束されないこと。特別の取り扱いをすること。
とあります。
どちらも特別な感じ、という意味では同じですよね。
でも説明の仕方がちょっと違っていますね。
似ているような、違うような?
違いについてはこの後で詳しく見ていきたいと思います。
「格別」の方は副詞としても使えます。
例えばおいしい料理を食べた時に、「この料理のおいしさは格別だ」というのが名詞的用法です。
そして「この料理は格別おいしい」というのが副詞的用法なんです。
「格別」と「別格」の違い
では、いよいよ「格別」と「別格」の違いを考えてみたいと思います。
「格別」は「特に、とりわけ、特別」などという意を表します。
「特に悪い」という意味で使われることはめったにありません。
いい方の意味、つまり「特に優れている」「とてもいい」などの意味で使われることが多い言葉です。
一方「別格」は、定められた形式に拘束されないことという意味なので、「他とは違う高い格のもの」という意味合いが強まります。
「特別の地位や扱い」を表す言葉です。
「格別」は「特別」
「別格」は「ランクが違う」
と脳内変換するとわかりやすいかもしれませんね。
「格別」の使い方
「格別」は「特別」ということですから、普通とは違っていることを表します。
また、先に述べたように副詞的に「格別~だ」と使うこともできます。
いくつか例文を挙げてみましょう。
【例文】
- これは格別の風味だ。
- 今朝の寒さは格別だ。
- 格別おいしいということはないなぁ。
- 格別のご厚意ありがとうごございます。
「別格」の使い方
「別格」は形式に拘束されない、別の格であるという意味です。
【例文】
- 別格の待遇を受ける。
- 彼女の演技力は別格だ。
- たくさんいる部員の中でも彼だけは別格だ。
「別格」は「他の人やものと比べて」優れているという時に使います。
ですから、ただ単に綺麗なものや美味しいものが出てきた時に「これは別格ですね~」などと言うと、聞いた人は「何と比べて別格なの?」と疑問に思うかもしれません。
「格別」と「別格」のどちらが適したシュチュエーションであるのかを判断して使いましょう。
類語
「格別」「別格」の違いはわかってきていただけたかと思います。
それでもとっさに「あれ?どっちだったかな?」なんて混乱してしまう時もあるかもしれません。
そんなときは別の言葉で言い換えてもいいでしょう。
「格別」は「特別」「特に」「特にいい」「特にすごい」などと言い換えられます。
「別格」なら、「特別の扱い」「格が違う」「桁違い」などと言い換えるといいでしょう。
【例文】
- これは特にいい風味だ
- 今朝の寒さは特にすごい
- 特別おいしいということはないなぁ
- ひとかたならぬご厚意ありがとうごございます。
- 特別扱いの待遇を受ける
- 彼女の演技力は桁違いだ
- たくさんいる部員の中でも彼の能力は別次元だ。
まとめ
「格別」と「別格」の違いについて見てきました。
非常に似ている、ほとんど同じように思われた二つの言葉ですが、意味や使い方に違いがありました。
漢字の前後が入れ替わるだけで、このように意味が変わってくるんですね。
まちがった言葉を使っていると、相手に違和感を感じさせてしまいます。
仕事をしていく上での信頼関係を築いていくためにも、正しい言葉遣いって大切なものなんです。
ぜひその時々の、場面に適した「格別」や「別格」を正しく使って気持ちを伝えていきたいものですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!