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言葉の意味と使い方

「忠義・忠誠・仁義」の意味と違いは?使い方を解説!【類義語・対義語】

「忠義・忠誠・仁義」の意味と違いは?使い方を解説!【類義語・対義語】

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「忠義・忠誠・仁義」という言葉があります。

戦国時代や三国志などを題材にしたような歴史物の本や漫画、時代劇でもしばしば使われる言葉ですね。

「仁義」の場合は有名なやくざ映画のタイトルにも使われていますので、「その筋の言葉」というイメージもあるかもしれません。

この「忠義・忠誠・仁義」という言葉、日常会話ではめったに使うことはないと思いますが、ビジネスシーンやニュースでも使われることがある言葉なんです。

それぞれの意味や違いがわかりにくいかもしれませんので、この機会にきちんと確認しておきましょう。

今回は、「忠義・忠誠・仁義」の意味と違いは?使い方を解説!【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「忠義」の意味と使い方

「忠義」は「主君や国家に対し真心を尽くして仕えること。また、そのさま」という意味です。

「ちゅうぎ」と読みます。

「忠」は「まこと。まごころ。まじめ」という意味の漢字であり、「国家・主君などに真心を尽くして仕えること」という意味でもあります。

「義」は「人としてふみ行うべき道」「わけ」「血縁のないものが結ぶ親族関係」「実物の代わりになるもの」など色々な意味があります。

また、儒教においては「義」は正しい行いを守ることであり、重要な思想の一つです。

こうしたそれぞれの漢字の意味からも、「忠義」は「血縁関係にない人に対しても真心を持って正しい行いを持って接する」というような意味があることがわかります。

「忠義」は主君や国家に対して真心を尽くして仕えることを言います。

「忠義を尽くす」などの形で使います。

「忠義」の例文

  1. 王に忠義を尽くす家臣。
  2. この人物は、難局にあっても主君への忠義を貫いた武将である。
  3. 彼はとても真面目で忠義者の部下だ。
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「忠誠」の意味と使い方

「忠誠」は「忠実で正直な心。また、忠義を尽くすこと」という意味です。

「ちゅうせい」と読みます。

「忠」は「忠義」と共通していますね。

「誠」はまこと、「誠実」や「誠意」の「誠」で、「まごころ」「本当」といった意味です。

「忠誠」というのは、主君や国家、所属団体などに対する一途な真心のことを言います。

「忠誠を誓う」などの形があります。

「忠誠」の例文

  1. 王に忠誠を尽くす家臣。
  2. 祖国への忠誠を誓う。
  3. 彼は忠誠心に厚い人物だ。

「仁義」の意味と使い方

「仁義」は「道徳上守るべき筋道。他人に対して欠かせない礼儀上の務め」という意味です。

「じんぎ」と読みます。

「仁義」はもともと儒教からくる言葉で、「仁」は一切のものへのいつくしみ、思いやりの心、「義」はよい、正しいとされる概念です。

儒教ではこの「仁」と「義」は実戦道徳として最も尊ばれるものです。

「仁義」がやくざ映画でよく使われるのは、やくざの世界では「筋を通す」「義理人情を重んじる」というような価値観が強いためでしょう。

また、やくざや香具師などの間で最初に挨拶をすることを「仁義を切る」と言いますが、これは「頭を下げて礼をする」という意味の「辞儀」と混同されてできた使い方であるとも言われています。

ビジネスシーンでも、何かするときに、取引先などに挨拶しておくことを「仁義を切る」と言うこともあります。

「仁義」の例文

  1. 王は仁義に厚い人物だ。
  2. 私は彼の仁義を重んじる生き方を尊敬している。
  3. 彼女の行為は仁義に反する。

「忠義・忠誠・仁義」の違いは?

「忠義・忠誠・仁義」はいずれも真心を持って何かするときに使うような言葉ですね。

この三つの違いは

  • 「忠義」は「主君や国に誠実に仕えること」
  • 「忠誠」は「真心を尽くして裏切らないこと」
  • 「仁義」は「道徳上守るべき筋道。礼儀」

となります。

「忠義」と「忠誠」は似ていますが、「忠義」の方が堅苦しく、強制や義務的な意味を含む場合もあり、「かならず忠義を尽くす」というようなニュアンスがあります。

「忠誠」はもう少しやわらかい言葉で、「まごころ」「誠実な心で」仕えるというニュアンスがあります。

「仁義」は他の二つとは違って主君や上司などに「仕える」意味ではなく、正しい道徳性や真心を持って接するという意味の言葉になります。

「忠義・忠誠・仁義」の類義語

「忠義・忠誠・仁義」の類義語には次のようなものがあります。

【「忠義」「忠誠」の類義語】

  • 忠(主君に専心つくそうとするまごころ)
  • 忠実(まごころをもってよくつとめること)
  • 忠順(君、主人に忠誠を尽くして仕え、その意向に従順であること)
  • 献身(他人やある物事のために、わが身を犠牲にして尽くすこと)

【「仁義」の類義語】

  • 道義(人のふみ行うべき道徳上の筋道)
  • 正義(正しい道理。人間行為の正しさ)
  • 人道(人として踏み行うべき道)
  • 人倫(人として守るべき道)
  • 大道(人の行うべき正しい道。根本の道徳)
  • 義(条理。正しい道。道理にかなったこと。人道に従うこと)

「忠義・忠誠・仁義」の対義語

「忠義・忠誠・仁義」の対義語には次のようなものがあります。

【「忠義」の対義語】

  • 不忠(国家や君主に対して尽くそうとしないさま)
  • 野望(身の丈を超えた望み)

【「忠誠」の対義語】

  • 反逆(国・主人・世間のやり方などにそむき逆らうこと)
  • 謀反(臣下が、君主にそむいて兵をおこすこと)
  • 反抗(さからうこと。長上や権威・権力などに従わないこと)

「仁義」の決まった対義語はとくにありません。

まとめ

「忠義・忠誠・仁義」はそれぞれ真心や義理人情といった、人として正しい心を持って物事を行う時に使う言葉でしたね。

「忠義を尽くす」とか「忠誠を誓う」、「仁義を切る」など、時代劇のような言葉遣いに思えますが、案外仕事をしていく上でも使う言葉です。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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