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フランスとはどことなく優雅なイメージがありますが、ビジネスでのマナーや常識はあまりイメージがないですよね。
今回はフランスでフリーランスで映像のお仕事をされていたというkokkoさんにフランスでのビジネスマナーやルールについてお話を伺いました。
フランスと日本のビジネスマナーの違い
フランスと日本のビジネスマナーは、文化の違いがある以上やはり色々なところで差異が見受けられます。
年功序列のシステムがない
まず大まかな違いとしましては、日本にある年功序列のシステムがフランスにはないこと、これ一つとっても全てが変わってきます。
例えばフランス語の話になってしまいますが、基本的に働いている部署・そのポジションが同じであれば、2人称の”Tu” (親しい相手に対して使う言葉)で呼び合う事がほとんどです。
初対面の相手に関しては時折”Vous”(日本語でいうと”あなた”のような、少し敬うような、自分とは同程度ではないポジション・社会的立場に対して使う言葉)を使うこともありますが、仲良くなってしまえばTuを二人称で使うことがほとんどです。
ただ、ビシネスにおける取引先・また自分の上司(PatronやChefと呼ばれる、年齢ではなく立場が上という意味での上司)に対してはVousを使います。
なのでフランス人にもこんな風に、言葉によって自分と周りを区別する日本の敬語に近い文化が存在しています。
ほっぺを合わせる挨拶は気にする必要なし
ビジネスの取引相手として初対面で会う際には、基本的には握手をします。
フランス人にはBisousといってほっぺを合わせてチュッと音を立てる挨拶があるのですが、
私たちがフランス人ではないことと、また企業の初対面の時ではあまりする機会もないと思うので、気にする必要性はあまりないかと思います。
挨拶はきちんと行い、名前を名乗る、等の一般常識は日本の感覚と一緒です。
ただ、基本的にフランス人はおしゃべり好きなので、日本の場のようによく言えば真面目・悪く言えば堅苦しい感じはあまりありません。
調子はどう?という意味の”ça va?”や” Vous allez bien?”等の決まり文句から始まり、今日の天気がどうだとか、最近はこういうことがあって、等のいわばどうでもいい話をよくする機会も多いです。
会話する時は目を合わせる
また、これはどんな状況でもそうなのですが、基本的にフランス人に対しては目を見て話します。
日本では、あまり目を見て話し続けると少し失礼という印象があるかと思うのですが、フランス人はこれほどまでに、と思うほど目を見て話してきます。
言葉を大切にするフランス人にとって、目を見て伝える・目を見て聞く、というには非常に大切なことなので、少し慣れるまで抵抗があるかもしれませんが、ぜひ目をみる会話に挑戦してください。
手土産の文化はない
手土産の文化は基本ないので、持っていかなかったから失礼というのはありません。
ただ、もちろん持っていった場合は喜んでくれる場合がほどんどなので、余裕があるのであれば持っていって話のタネにするのもいいかもしれません。
初対面のマナーといってもいろんな場合があると思いますので一概には言えませんが、基本的なマナーはこのような形で十分だと思います。
大事なことは最後に言うので注意
電話に関しては基本的に特に親しい相手でもなければ、手短に要点を伝えて、確認を取ることで話を終わらせる場合が多いと思います。
フランス人の人はアメリカの人とは違い、大事なことは最初に言うのではなく、必ず最後に伝えます。
気をつけないと間違った形で解釈されかねないので、そこは注意点です。
まとめ
最後になりますが、どんな会話においても、ビジネスも全て含めて、できないこと、難しいことに関して”Non”とはっきり伝えることが重要です。
日本のように社交辞令のような文化は多少なりとも存在しますが、ただフランス人は言葉を大切にする人たちなので、話す言葉をそのままきちんと受け取ってくれます。
〜理由で難しい、〜理由で出来ない、といったことが”No”の直接的表現を緩和するような日本の文化と違い、
「難しいのであればこうすれば?」「できないのであればこうすれば?」
と解決策を出してきて、こちらの意図通りにならないこともあるので、ダメなもの、無理なものには”Non”と言えるような、そんな勇気も持ちましょう。