言葉の意味と使い方

「封鎖」と「閉鎖」の意味と違いや使い分け方!【類義語・対義語】

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「封鎖」と「閉鎖」はどちらも何かを閉じて出入りできないようにする意味の言葉です。

最近、ニュースや新聞でもよく見聞きする言葉でもあります。

新型ウィルスの流行や軍事関係など、国際的な問題に関して使われることもあります。

経済関係のニュースで使われることもあります。

どちらも似たような言葉ではありますが、どのように使い分けたらいいのか、意味を理解してきちんと確認しておきましょう。

今回は、「封鎖」と「閉鎖」の意味と違いや使い分け方!【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「封鎖」の意味

「封鎖」は「出し入れ(出入り)できないように封じ込めること」という意味です。

「ふうさ」と読みます。

「封」は「とじる」、「鎖」も「くさり」の他に「とざす、とじる」という意味を持っており、「とじる」意味の漢字が重なってできた熟語です。

ドアなどを閉じてしまって出入りできないようにするという意味です。

また、町や国などに対し、交通や通信などの外部とのアクセスを遮断・制限し、人やものの出入りをさせないようにするという意味でも使う言葉です。

【例文】

  1. 国境を封鎖する。
  2. 犯人確保のためレインボーブリッジをを封鎖する。
  3. 某国との貿易や経済交流を制限する「経済封鎖」を行う。
  4. 新型ウィルスの流行を食い止めるため、いくつもの都市が封鎖された。

「閉鎖」の意味

「閉鎖」は「閉じること。とざすこと」「組織体がその活動を停止すること」という意味です。

「へいさ」と読みます。

これも「閉」と「鎖」という漢字で、どちらも「とじる」という意味がありますね。

出入り口などを閉ざすこと、あるいは組織がその機能を停止することという意味で使います。

後者の場合は、「学級閉鎖」などと使いますよね。

また、自分自身や仲間内の殻に閉じこもり、外部のものを受け入れようとしないさまを「閉鎖的」と言います。

【例文】

  1. 工事中はこの出入り口を閉鎖します。
  2. 隣町の小学校では学級閉鎖の措置がとられた。
  3. 生産体制の規模縮小に伴い、3つの工場を閉鎖した。
  4. 閉鎖的な社会に嫌気がさす。

「封鎖」と「閉鎖」の違い

  • 「封鎖」は「出入りできないように封じ込めること」
  • 「閉鎖」は「開いたり閉じたりするものを閉じること」

となります。

「封鎖」は何かを閉じてしまい、出し入れできないようにするということを表します。

それに対し、「閉鎖」は出入り口などを一時的に閉じるという意味になります。

「閉鎖」の方が建物などを一時的に閉めて、人やものを入れないようにすることで、「封鎖」はさらに広い意味で「閉じ込める」ことを意味し、強い意味合いになります。

また、「閉鎖」は「学級閉鎖」のように、組織がその機能を停止するという意味がある点も違っています。

「封鎖」は「閉じ込める」、「閉鎖」は「閉じる、あるいは活動をやめる」ということで使い分けをしましょう。

「封鎖」と「閉鎖」の使い分け方

「封鎖」と「閉鎖」の使い分け方としては、

  • 「封鎖」の方が「閉じて封じ込めてしまう」ことだけを表し、再開・開放の目処が当分立たないような強い意味で使います。
  • 「閉鎖」は一時的に出入りができないように閉じる、あるいは組織の機能を一時停止するという意味で使います。

例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 両国間の国境を封鎖する。(長期的に封じる)
  2. この出入り口は午後8時に閉鎖します。(一時的に閉める)
  3. ホームページを閉鎖する。(ホームページを消して活動をやめる)

「封鎖」と「閉鎖」の類義語

「封鎖」と「閉鎖」の類義語には次のようなものがあります。

  • 閉塞(閉じふさぐこと)
  • 閉ざす(開いているところをしめる。出入り口や通路をふさいで行き来できないようにする)
  • 封じる(封をする。出入り口などを閉じてふさぐ)
  • 遮る(間に隔てになるものを置いて向こうを見えなくする。進行を邪魔してやめさせる)
  • 遮断(流れをさえぎってとめること)

「封鎖」と「閉鎖」の対義語

「封鎖」と「閉鎖」の対義語には次のようなものがあります。

  • 開放(門や戸などを開け放すこと。制限をなくして自由に出入りさせること)
  • 開設(新しい施設や設備などを作り、その運用を開始すること)

まとめ

「封鎖」と「閉鎖」について、使い方の違いがあることがお分かりいただけたでしょうか。

実際には同じ事件のニュース記事を読んでも「封鎖」と「閉鎖」が混同して使われていたりしますので、どちらを使っても違和感がないこともよくあります。

ですが、言葉の意味を知っていると自信を持って使えますよね。

ぜひ参考になさってくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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