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「蓋然性」の意味と使い方!「可能性」「必然性」との違いは?【類義語・対義語】

「蓋然性」の意味と使い方!「可能性」「必然性」との違いは?【類義語・対義語】

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「蓋然性」という言葉を見聞きすることがあります。

気軽な会話ではなく、多くは本の中とか、ビジネス文書の中とか、大学の講義の中とか、かなりかたい言葉遣いをするようなシーンで見聞きします。

「蓋然性」は難しい言葉なので、なんとなく他の言葉に置き換えて理解している人もいるかもしれませんね。

ですが、きちんとした意味を知っておくと、「蓋然性」という言葉が出てきたときに自信を持って対応することができますよね。

「可能性」や「必然性」といった「○○性」という言葉はたくさんありますので、違いもしっかり確認しておきましょう。

今回は、「蓋然性」の意味と使い方!「可能性」「必然性」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!

「蓋然性」の意味

「蓋然性」は「その事柄が起こるか否かの確実性の度合」という意味です。

「がいぜんせい」と読みます。

意味を聞いても、ちょっと難しいですね(笑)。

ある事柄が起こる確実性や、ある事柄が真実として認められる確実性の度合いのことを言います。

「蓋然」というのは、「たぶんそうであろうと考えられること」という意味です。

「蓋」はいわゆる入れ物などの「フタ」という漢字ですが、「けだし。思うに。考えてみると」という意味もあります。

「蓋然性」「蓋然的」などという言葉があります。

「蓋然性」は「蓋然」である度合ということで、「確からしさ」と言えばわかりやすいでしょうか。

どれぐらい確かにそうなるのか?ということです。

「蓋然性」の使い方

「蓋然性」は物事が確かにおこるかどうか、実現する可能性の割合のことです。

「○○性」という形の言葉なので、例えば「可能性」「積極性」「確実性」などの言葉と同じように、「蓋然性」が「高い」「低い」という使い方をされることが多いです。

例文で使い方を見ていきましょう。

【例文】

  1. 入念にリサーチを重ねているので、今回の新製品がヒットする蓋然性は高い。
  2. 残念ながら、これらの点を踏まえると。今後両国の関係が改善される蓋然性は極めて低いと考えられる。
  3. 明日の降水確率は90パーセントである。つまり雨になる蓋然性が非常に高い。
  4. 彼のいうことは蓋然性の乏しい推測にすぎない。

「可能性」「必然性」との違いは?

「蓋然性」はその物事が起こるか否かの確実性の度合いを表します。

似たような使い方をする「可能性」「必然性」との違いを確認しましょう。

  • 「蓋然性」は「ある事柄が起こるか否かの確実性の度合」
  • 「可能性」は「物事が実現できる見込み」
  • 「必然性」は「そうなることが確実であって、それ以外ではありえないということ」

となります。

「蓋然性」と「可能性」との違い

「可能性」は、そうなることがありえるかどうかということで、「蓋然性」はそうなる可能性がある場合、どのぐらいの確実性で起こるのか、ということです。

ちょっと違いますが、非常に似ていますね。

「蓋然性」は難しい言葉なので、一般的には「可能性」が「蓋然性」の意味も含めて使われていることが多いです。

あえてさらに違いを挙げるなら、「可能性」は主観的な希望などが含まれていることも多く、確かな判断基準などがなくても使える言葉です。

対して、「蓋然性」は客観的な表現になり、可能性の程度を言います。

【例文】

  1. 1万人の中から1人が選ばれるオーディションで、私が選ばれる可能性はある。
  2. 1万人の中から1人が選ばれるオーディションで、私が選ばれる蓋然性は低い。

「必然性」との違い

「必然性」は「そうなることが確実であること」です。

「蓋然性」が「そうなるかどうかの確実性」であるのに対し、「必然性」は「それ以外にありえない」わけですから、かなり意味が違いますね。

文字の見た目には似ていますが、意味としては反対にあたります。

【例文】

  1. このシーンは映画のストーリーの流れ上必然性があるとは思えない。
  2. この研究の必然性について説明してほしい。

「蓋然性」の類義語

「蓋然性」の類義語には次のようなものがあります。

  • 可能性(物事が実現できる見込み)
  • 確からしさ(数学で確率のこと)
  • 確率(偶然起こる現象の、現象すべてに対する割合のこと)
  • 見込み(先行きの予想。あて)
  • 公算(そのことが起こることの確からしさの度合い)
  • プロバビリティ(見込み、公算)

「蓋然性」の対義語

「蓋然性」の対義語は「必然性」です。

「必然性」が「必ずそうなること」で、「蓋然性」は「そうなることが十分に予測できること(あるていど確実)」ということになります。

なかなか理解が難しい言葉ではありますが、この二つを対にして覚えておくとよいでしょう。

まとめ

「蓋然性」は難しい言葉ですが、そうなることが十分に予測できて、そうなる確実性の度合いを表す言葉でるということを覚えておきましょう。

「蓋然性が高い」「蓋然性が低い」など、適した場面でぜひ使ってみて、使い方をマスターしていきましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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