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「御用達」の意味と読み方・使い方!「宮内庁御用達」って表示の基準はあるの?

「御用達」の意味と使い方

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「宮内庁御用達」

「英国王室御用達」

食品や住居用品などを買うときに、このような表示がされていることがあります。

老舗の商品や、高級品に書いてあることが多いですよね。

この「御用達」とは一体何でしょうか。

「宮内庁御用達」とは、どのような基準によって表示されるものなのでしょうか。

よく目にする機会があるわりに、あまり知られていない「御用達」について調べてみました。

今回は、「御用達」の意味と読み方・使い方!「宮内庁御用達」って表示の基準はあるの?についてご説明いたします!

「御用達」の意味と読み方

「御用達」は「宮中・官庁に物品を納入すること」「御用商人のこと」という意味です。

読み方は「ごようたし」で、「ごようたつ」「ごようだち」と読むこともあります。

一般的には「ごようたし」です。

「御用商人」というのは、宮中や官庁などへ用品を収めることを認可された商人のことです。

つまり、「御用達」というのは宮中や官庁に物品を納入する商人のことなんですね。

そこから派生して、現代では宮中や官庁に限らず、ある人がいつも使っている、お気に入りであるという意味で広く使われています。

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「御用達」の使い方

「御用達」は上で述べた通り、もともとは宮中や官庁にものを納める商人のことを指す言葉でした。

今でも「宮内庁御用達」「イギリス王室御用達」などの使い方をしますが、そのほかにも「○○御用達」として、いろいろな人や団体などがそれを気に入って使っている、というときに使います。

多く、商品やお店を紹介するときに使います。

【例文】

  1. ここは宮内庁御用達の菓舗です。
  2. 英国王室御用達の紅茶を購入する。
  3. このレストランは芸能人御用達らしい。
  4. セレブ御用達のセレクトショップ。
  5. ここは女子高生御用達のリーズナブルなカフェだ。
  6. あの店は地元の人御用達の穴場だ。

もともとは「御用達」は宮中などに品をおさめるというところから来た言葉ですので、「セレブ御用達」「芸能人御用達」など、一般人よりも高級なものやよいものを知っていそうな階級の人が「御用達」である、という使われ方をされるようになりました。

それがさらに転じて「地元民御用達」とか「サラリーマン御用達」など、単に一般人が気に入って使っているという意味でも使われるようになったわけですね。

お店や商品の広告によく使われる言葉です。

「宮内庁御用達」の表示の基準は?

「宮内庁御用達」とは?

「御用達」は「宮内庁御用達」という言葉でよく使われます。

「宮内庁御用達」は、宮内庁に物品の献上や納入をしているということです。

皇族が使っている、由緒正しい商品を扱う店のことを指して使う言葉です。

よく老舗の商店や会社の品物に「宮内庁御用達」と表示されていたり、お店の説明として「宮内庁御用達」であると示されていることがあります。

食品、洋装、和装、住居用品などなど、様々なジャンルに「宮内庁御用達」があります。

宮内庁に物品をおさめるには厳しい審査がありますし、天皇皇后や皇族の方の使用品となれば、最高級の品ということでしょう。

品物やお店の宣伝としても「宮内庁御用達」は皇室が長年愛用するブランドであると表示することで、品質の高さや信頼感、高級感を表すことができるわけです。

「宮内庁御用達」の表示の基準は?

「宮内庁御用達」は、もともと明治時代にできた制度で、宮内庁が事業者を選定して皇室への納入を許可するというものです。

許可業者には「宮内庁御用達」という商標が与えられました。

しかし、この「宮内庁御用達」の制度は昭和29年に廃止されており、その後は宮内庁の物品購入などは認可制ではなくなりました。

つまり、今現在の「宮内庁御用達」は、制度としてはっきり決められているものではなく、単に宮内庁が購入しているということを表すものとなったのです。

本当に宮内庁に納入している業者や、過去に納入したことがあるという業者が歴史的な事実として記載するということになります。

ですが、実際には宮内庁と取引がないのに「宮内庁御用達」を自称する業者もあるようです。

「宮内庁御用達」と表示することで、いかにも品質が良さそうに思えますよね。

実際には品物の品質を偽って宣伝しているわけではないので、「宮内庁御用達」を名乗っても違法ではないのですが、悪質な場合は警察や消費者庁などから注意されることもあります。

品物やお店を選ぶときには、「宮内庁御用達」の表示だけで選ぶのではなく、お店の歴史なども確認できるかどうか注意したいところですね。

「御用達」の類義語

「御用達」の類義語には次のようなものがあります。

  • 用足し(役所などに出入りして品物を納める商人)
  • 御用商人(宮中・官庁などへ用品を納めることを認可された商人)
  • 行きつけ(何度も行ってなじみになっていること)
  • お気に入り(好みに合うこと。 好ましく思うこと)
  • 贔屓(気に入った人を特に引き立てること。後援すること。また、引き立てる人)

まとめ

「御用達」は今では「お気に入り」のような意味で広く使われていますが、もともとは宮中や官庁にものをおさめる御用商人という意味の言葉でしたね。

「宮内庁御用達」も、今では自称しているだけの業者も混ざっているようですが、本来は宮中に納入されていたような、老舗の、品質の高い品物につけられる表示です。

一般の消費者にとっても、良いものを選ぶ際の参考になりますね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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