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グループディスカッションはどういうところを見られているのかが分かりにくく、また自分のグループによって発言したがる人、まとめようとする人などがいて
自分のポジションをどう取るかが難しいですよね。
面接官ははたしてどういう風に評価しているのでしょうか?
今回は、技術系・元県職員のM面接官にグループディスカッションや面接の際に行っていたことなどを伺ってみました。
グループディスカッションの評価の仕方やコツは?ベテラン面接官が解説
名前 M面接官
年齢 63歳
業種 県職員
九州地方の技術系の元県職員です。
退職前の数年間、自分と同じ職種の採用試験で、専門分野の論文試験の採点とグループ討議・個人面接を担当しました。
グループ討議・個人面接とも、採点は4人の面接官が個々に行った結果を持ち寄り、相互チェックを行います。
事務系の職員や人事部門・多職種の技術系職員もいる中で、担当職種の私の意見が重視されますが、ほとんどの場合意見が大きく分かれることは無く、全員の見方が一致していました。
グループ討議はテーマを提示して参加者(5~10名程度)に司会進行役を自分たちで選んでもらい、選ばれた人の進行でテーマに沿った討論を行ってもらいます。
進行役を選ぶ際は、殆どの人が自分の積極性をアピールするために手を挙げますが、俺が俺がではなく譲るべき時は譲る余裕のある人が結果的に討議全体をリードしていく傾向があります。
討議が始まると、とにかく多くの発言をしようと焦って意味のない言葉を繰り返す人や、
他人の発言の上げ足を取ったり、人の意見を否定することに夢中になったりして落ち着いた議論ができない人達がはっきりとしてきます。
また逆に、なかなか自分の意見は出さずに最後に皆の発言を取りまとめて印象を良くしようとするグループ討議に慣れた人も見えてきます。
大学や専門学校などでその様な訓練も行われているようで、あまり良い印象は持てませんでした。
また、極端な例としては、明らかに同じ大学の同じ学科の学生であるにも関わらず、芝居じみた議論を演じる場面にも出くわしました。
もしも彼らのうちの誰かが合格したら採用後に意見しようと思っていましたが、結局彼らは全員が採用されませんでした。
やはり、人の意見をしっかり聞いて理解できる人、そして自分の意見をきちんと整理したうえで主張すべき時には主張し、協調すべきときには譲れる度量のある人が高評価を得ることができます。
グループ討議の後に個人面接を行いますが、他の面接官は学生時代の人間関係やクラブ活動のことや趣味の話題を聞き、私が技術に関する質問を行いました。
専門分野の質問は受験者の得手不得手に関係なくその分野に共通した質問や、その時々に話題になった事柄、技術者としての心構え、技術職員として県の行政にどう関わっていきたいかなどを中心に聞きました。
我々面接官は試験の前に、その道の専門の人から面接のコツやNGな質問などの講義を受けます。
その中で私が印象に残ったのは、怪しい答えには「更問」を繰り返すことでした。
例えば、海と山とどちらが好きかと聞いて曖昧に海と答えたら、海が好きな理由を聞きます。
景色が綺麗だからと答えると、特にどんなところが綺麗と思うかを聞き、その答えを更に深く聞いていきます。
最初に適当に答えている人は段々とつじつまが合わなくなって困った顔になりますが、即答できなくてもしっかりと考えて答える人はビクともしません。
4人の年配の面接官の前でも臆せずに自分の考えを言える若者には、頼もしさを覚えました。
個人的な印象かもしれませんが、私の経験では女性の方にその様な人が多いように感じました。
人の前に出るとあがってしまう人は沢山いると思います。
いきなり思いもよらなかったことを聞かれて慌てることもあるでしょうが、自分に自信を持って平常心で面接に臨む人たちに面接官は好印象を持つと思います。
知らないことははっきりと言い、曖昧に言葉を濁したり、違う話に話題を逸らそうとしても、人生経験の長い面接官には通用しないものです。
まとめ
やはり、ベテランの面接官にはいろいろとお見通し!ということですね。
変に嘘をついたり芝居がかったようなことをすると、「信用できない人」というレッテルを貼られてしまいます。
その場限りでいい格好を見せようとするのではなく、真摯に取り組む姿を面接官は評価し、そして実際に自分の部下になった時のことも想像しやすいのではないでしょうか。
分からないことは分からない、と曖昧にせずちゃんと言う勇気も必要ですね。