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「花時」という季語の意味をご存知でしょうか。
今回は改めて「花時」について基本的な意味はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「花時」を使った俳句もご紹介いたします。
「花時」の意味と読み方
「花時」とは、春という季節を迎え花々、特に桜の花が咲く時期を指す言葉です。
花の色どりが少なかった冬が過ぎたことでたくさんの花が咲く印象が強い時期に使われています。
読み方は「はなどき」ですが「かじ」と読まれることもあります。
どちらの読み方も間違いではありませんが、「かどき」とは読みませんので覚える際はご注意くださいね。
元来は「梅」が咲いている時期を指す言葉でしたが、平安時代以降は桜が開花する時期を指す言葉として使われています。
桜だけではなく春に咲く数多くの花をその意味に含む、美しい言葉なんですよ。
「花時」はいつの季語?
「花時」は俳句を作る上で「春」の季語として使われています。
ただし春ならいつでも使えるという訳ではなく、春を「初春」「仲春」「晩春」の3つに分けた中の「晩春」、つまり春の終わりごろに使うことの出来る季語なんですよ。
子季語には「桜時」「花のころ」「花過ぎ」があります。
春らしさの中に儚さと幻想的な雰囲気を持つ美しい季語ですよね。
「花時」の例文
- 街路樹が花時を迎えております、○○様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
- 花時となり野山が色鮮やかとなる季節になりました。貴社におかれましてはますますご清栄のことと拝察いたします。
「花時」を使った俳句
花時を烏が右往左往して
(はなどきを からすが うおうさおうして)
細見綾子
花時も天上天下唯我咳く
(はなどきも てんじょうてんかゆいが つぶやく)
野見山朱鳥
花時の猫の足拭く因果かな
(はなどきの ねこのあしふく いんがかな)
長谷川双
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。