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妖怪「一つ目小僧」は、アニメやゲームなどでも可愛いビジュアルで登場する妖怪ですが、何をする妖怪なのか、という事は案外知られていません。
今回は一つ目小僧について、どの県の伝説なのか。神様という説もあるのか。実在するのか、など様々な疑問について詳しくご説明していきます。
「一つ目小僧」とは
「一つ目小僧」とは、おでこの真ん中にある一つだけの目が特徴的な日本の妖怪です。
その姿は「坊主頭の子供」として描かれることが多いんですよ。
人間に対し危害を加えることはなく、ただ突然姿を現して驚かせるだけなので比較的友好的な部類の妖怪とも言えますね。
「一つ目小僧」はどの県の伝説?
様々な地域において一つ目小僧の伝説は存在しますが、その中でも強く根付いているのは関東地方の伝説なのではないでしょうか。
関東地方において旧暦の2月8日、12月8日の2日間は「事八日」と呼ばれ、この事八日の夜に山から下りてくるのが箕借り婆と一つ目小僧だと言われています。
降りてきた一つ目小僧は村の家を周り歩き、「下駄が出しっぱなし」「雨戸を閉めていない」「行儀悪い」など家の落ち度を自分の帳面に記録するんだとか。
その記録から家族の運勢を決めたり、疫病神にその悪行を報告し疫病をもたらすとされていました。
事八日は元々「物忌」として浸透しており、祭事として仕事はせず自宅にこもる日とされていましたが、年月が経つにつれ、「化け物がくるから家にこもる日」という解釈が広まっていったんですよ。
この一つ目小僧を追い払うために、玄関先に目籠をぶら下げたり、籠に柊の枝を刺すといった予防策も講じられているんですよ。
「一つ目小僧」神様説は本当?
説の真偽は定かではありませんが、一つ目小僧が「山の神様」であるという説も確かに存在します。
長野県・新潟県といった地域によっては山の神が田の神へと姿を変えたという説もあり、実際に一つ目で一本足のかかしを田んぼに立てていた時期もあったんだそうです。
毎年10月10日には田の神様に実り多き収穫だったことの感謝を示すためにお祝いをする「案山子上げ」という行事もあるんですよ。
「一つ目小僧」は実在した説もある?
神奈川県の座間市で1932年、一つ目の頭蓋骨が発見されたという事例が本当に存在します。
単眼なだけではなく頭には角が2本生えていたという事から「一つ目小僧の頭蓋骨」だとされたんですよ。
発見当時は座間市内のお寺に埋葬されていましたが、改葬に改葬を重ねた現在はどこに埋められているのかその行方は分からなくなってしまったそうです。
座間市内には「一つ目小僧地蔵」と呼ばれるお地蔵様も建立されており、はっきりと「一つ目小僧」と書かれた卒塔婆も見ることが出来ます。
こうした物的証拠からかつて一つ目小僧は実在したという説がにわかに真実味を帯びてきますね。
座間八景のすぐそばにお地蔵様は建立されていますので、ぜひご旅行に行った際は足を運んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
可愛らしく愛嬌のある姿で描かれることの多い一つ目小僧ですが、伝承では疫病をもたらすなど意外と怖いことがわかりますね。
ですが現在ではただ脅かしてくるだけという可愛い妖怪で比較的無害な部類とされているので安心してください。