言葉の意味と使い方

「本年度」と「今年度」の違いといつからいつまで?公用文ではどっちを使う?

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「本年度」「今年度」は、ニュースやビジネスシーン、また暮らしの中の様々な場面で使われる言葉です。

「本年度」と「今年度」には違いがあるのか、またいつのことを指しているのかなど、きちんとした使い方を知っておきましょう。

今回は、「本年度」と「今年度」の違いといつからいつまで?公用文ではどっちを使う?についてご説明いたします!

「本年度」と「今年度」の違い

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結論をから言うと、「本年度」と「今年度」の意味は同じなんです。

どちらも、「現在の年度(4月1日~3月31日)」を表しています。

  • 「本年度」の方が「今年度」よりも改まった言い方である
  • 「本」は「自分の側」というニュアンスである

というニュアンスの違いはあります。

ですが、言葉が表す内容自体は同じです。

>>「旧年中」と「昨年中」の違いは?年賀状ではどっちを使う?

「本年度」とは

「本年度」は、「今現在の年度」という意味です。

「ほんねんど」と読みます。

「本」は書物という意味だけではなくいろいろな意味がある言葉です。

そのうちの一つとして、「今現在の」「今話題にしているもの」「自分自身に関すること」といった意味で「本大会」とか「本日」、「本人」、「本校」などの接頭語としての使い方があるわけです。

「本年度」は、今現在の年度という意味になります。

「本」には「自分のことを言う」というニュアンスがありますから、当事者が述べる時に「本年度は○○です」などと使うことが多いです。

「今年度」とは

「今年度」も「今現在の年度」のことです。

「こんねんど」と読みます。

「今」も「いま。現在」「このたび」といった意味で「今回」「今月」「今後」などと使いますね。

「今年度」は今現在の、この年度ということになります。

「本年度」に比べるとややくだけた印象で、「自分の側に属している」と言うニュアンスもないので、広く一般的に使われます。

「本年度」「今年度」はいつからいつまで?

年度はいつからいつまで?

「本年度」「今年度」は3月31日まで

「本年度」も「今年度」も今の年度のことです。

とはいえ、それがいつからいつまでのことなのかは混乱してしまうこともあるかもしれません。

一般的に「本年度」「今年度」は、次の3月31日までのことを言います。

4月1日~3月31日までがその「年度」ですのでしっかり覚えておきましょう。

「年度」とは?

「年度」は「特定の目的のために規定された一年間の区切り方」のことです。

一般的には、「4月1日から翌年3月31日」を「年度」と言います。

企業の会計年度や学校年度など、日本では主にこの4月~3月という区切りが採用されています。

日本国内でも、企業や学校により9月からとか10月からなどの例外もありますので絶対とは言えません。

ですが、一般的には「4月1日~3月31日」という「年度」の区切りを覚えておきましょう。

「本年度中」「今年度中」の使い方

1、「本年度中」「今年度中」には要注意!

「本年度」「今年度」は、4月1日~3月31日を一つの年度として、「今の年度」という意味です。

気をつけたいのが「本年度中」「今年度中」という表現です。

「本年中」「今年中」とは違うので、「12月31日まで」という意味ではありません。

その時点から、次の3月31日までの間、ということになります。

  • 1月や2月、3月に「本年度中」と言われた場合は、その年の3月31日までという意味です。
  • 4月から12月の間に言われた場合は、翌年の3月31日までということですね。

「年度」と「年」の区別がついていれば判断できますので、覚えておきましょう。

2、公用文ではどちらを使う?

「本年度」の方が改まった言い方なので、ビジネスシーンなどではよく使われています。

ですが、どっちが正式ということはなく

公用文ではどちらを使うという決まりはないようです。

公用文や、企業や学校が配布する書類などでは、「本年度」「今年度」よりも「令和○年度」「2022年度」などと年をはっきり明記する方が一般的です。

「本年度」「今年度」、また「来年度」などの言葉もありますが、「年度」は人によっては「年」(1月~12月の1年)と混同してしまうこともあります。

NHKでも原則として数字で示すなど、「年度」と「暦上の年」の混乱を生じないための決まりがあるそうです。

NHK放送文化研究所

3、年賀の挨拶には不適切

「本年度」「今年度」は、4月1日~3月31日の「年度」のことを言います。

ですので、年賀状の挨拶文で「本年度もよろしくお願いします」「今年度もよろしくご指導ご鞭撻のほど……」などというのは不適切です。

1月から3月31日までのことしか指していないということになってしまうからです。

この場合は暦上の「年」が適切ですから「本年も」「今年も」などとしましょう。

>>「旧年中」と「昨年中」の違いは?年賀状ではどっちを使う?

「本年度」「今年度」の例文

  1. 本年度予算関係の書類を作成する。
  2. ○○補助金の申請金額が予算額に達したため、本年度の受付は終了いたしました。
  3. 当店は、本年度末をもって閉店することとなりました。
  4. 今年度の行事を確認する。
  5. 今年度の大卒就職率は上昇するだろう。
  6. 今年度中に資格を取るつもりだ。

まとめ

「本年度」も「今年度」も、身近なところでよく見聞きする言葉ですよね。

「年度」という区切りをしっかり理解して、「年」と混同しないように気をつけましょう。

誤解されないためには、「令和4年度」「2022年度」など、具体的に表記するのが最適でしょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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