妖怪・都市伝説

「鳳凰」とは?朱雀・不死鳥との違いは?

「鳳凰」とは?朱雀・不死鳥との違いは?

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「鳳凰」は実際には存在しない、人間が創り出した架空の生き物です。

鳳凰と言えば一見「鳥類」っぽい姿をしていますよね。

でもほら、鳳凰によく似たかっこいい架空の生き物、他に思い浮かびませんか?

そう、「朱雀」と「不死鳥」です。

今回は「鳳凰」「朱雀」「不死鳥」これらの違いを詳しく解説いたします。

姿、色、何の象徴なのか、雌雄はあるのかなど、細かい部分まで一緒に勉強していきましょう。

鳳凰とは?朱雀・不死鳥との違いは?

簡単に説明すると、以下になります。

どれも「縁起の良いもの」「神秘的なもの」の象徴であることは共通していますが、それぞれが「どのようなものとして扱われているか」という点で違いがあると考えられます。

鳳凰

中国神話に登場。中華文化でが一番縁起の良い鳥と言われている。

四霊のうちの一つ。

※四霊とは?・・・麒麟(きりん)、霊亀(れいき)、応龍(おうりゅう)、鳳凰(ほうおう)で、吉祥を象徴する存在。瑞獣。

朱雀

中国の伝説の鳥。南方の守護とされている。四神、五獣の一つ。

※四神・・・東西南北の守護霊獣。東は青龍(せいりゅう)、西は白虎(びゃっこ)、南は朱雀(すざく)、北の玄武(げんぶ)とされている。

※五獣・・・四神の中央に霊獣を加えたもの。黄龍(こうりゅう)や、麒麟(きりん)など。

不死鳥(フェニックス)

古代エジプト神話に由来。死んでも蘇り永遠を生きるとされる。

別名「火の鳥」。

鳳凰とは?

鳳凰とは、中国文化圏において最も縁起が良いとされ、吉祥の象徴である「瑞獣(ずいじゅう)」であり、四霊の一つとされています。

四霊は鳳凰の他に、麒麟(きりん)、霊亀(れいき)、応龍(おうりゅう)があります。

鳳凰は、色々なシンボルやモチーフとして、絵画、彫刻、建築物、装飾、文献などで扱われています。

鳳凰のことが書かれた書物はたくさんあり、外観や大きさ、生態について色々と書かれていますが、架空の生き物なのでどれが確かということはわかりません。

鳳凰の姿

現代の中国では、頭が鶏、嘴がオウム、頸が龍、胴体前部はオシドリ、胴体後部は麒麟、足が鶴、翼はツバメ、尾羽がクジャクだという認識が一般的です。

中国での鳳凰の大きさは、12~25尺(約364cm〜758cm)とけっこう大きめだと言われています。

一方我が国日本では、頭と嘴は鶏、頸は蛇、胴体前部は麒麟、胴体後部は鹿、背中は亀、頷はツバメ、尾が魚という風になっているようです。

大きさは中国に比べて小さめで、4〜5尺(約120cm〜151cm)と小さめとなっています。

鳳凰の外観は簡単にいうと、孔雀の様な感じであり、色も鮮やかなものとされています。

鳳凰の雄雌

中国の文献の「酉陽雑俎」では、鳳凰には性別があり、明け方にそれぞれが違う声で鳴くものと言われています。

食べ物、生息地

鳳凰は崑崙山(こんろんざん)という仙人などが棲んでいるいる伝説の山に生息し、甘い泉の水である霊泉(れいせん)だけを飲むと言われています。

また、60〜120年に一度身を結ぶ竹の実は食すようで、梧桐の木にのみ止まるという伝説があります。

朱雀とは?

朱雀とは、東西南北を守護している四神のうち、南を守護する神獣とされています。

ちなみに東は青龍(せいりゅう)、西は白虎(びゃっこ)、北は玄武(げんぶ)とされています。

朱雀は火の象徴であるとされ、南方の守護神として神の一種という分類となります。

朱雀の姿

朱雀は鳳凰とは区別はされてはいるのですが、一説では同一起源とされています。

ですから、鳳凰と同じような孔雀の様な鳥で、色彩も豪華な表現で描かれています。

朱雀の雌雄

高句麗時代の江西大墓という古墳の南側入り口には、左右に二つの朱雀が描かれています。

雌雄で対として描かれたのではないか?という説もあるのですが、これは考察であり、鳳凰と同一視されることもある朱雀ですので、確かなものとは言い切れないところがあります。

また神格として扱われる朱雀は神ですので、性別という概念がないとも考えられます。

不死鳥(フェニックス)とは?

不死鳥は古代エジプト神話のベンヌが由来とされ、世界的には古代ギリシア語をルーツにフェニックスという名称で人々から認識されています。

由来となったベンヌという鳥は、夜になると炎に飛び込んで死に、朝になるとその炎からまた生まれ出ると、当時のエジプト人によって信じられていたと言います。

ですから不死鳥ことフェニックスは、寿命を迎えると自ら燃える炎に飛び込んで死に、そして蘇るという意味を持つ鳥ということになり、「火の鳥」とも言われます。

フェニックスの姿や生息地

古代歴史家であるヘロドトスの著作によると、エジプトの東に位置するアラビアにいる鳥で、体型は鷲(ワシ)に似ていて、金色と赤色の鳥であると記されています。

しかし、その時代の解釈や作り手の表現で鳳凰や朱雀と同じ様な外観で描かれたりと、どのようなものであるか定まってはいません。

フェニックスの雌雄

フェニックスは、雌雄の区別がないと言われています。

なぜかというと、生まれるのが炎からであるという伝承が関係していると考えられます。

また一説には、フェニックスは雄のみであるというお話もあるそうです。

炎から生まれるため、雄雌両方は必要はないという解釈なのだと考えられます。

フェニックスは良いもの?悪いもの?

鳳凰や朱雀と同じように伝説上の生き物で神秘的な存在であることは共通していますが、鳳凰のように縁起の良い瑞獣や、南方の守護神として扱われる朱雀とは違っています。

なんとフェニックスは、書物の中では時に悪魔の名として使用されていたりすることもあるのです。

悪魔の場合は、姿はフェニックスで子どもの声で話すなど色々な逸話もある様です。

まとめ

鳳凰、朱雀、不死鳥は、どれも鳥によく似た外観で描かれることが多い架空の生き物です。

3つとも神聖なもの、神秘的なものと認識されています。

しかし、鳳凰は縁起の良い鳥、朱雀は南方の守護神、不死鳥は火から蘇る鳥・・・と「扱われ方が違う」という部分が、それぞれ異なっている点であると言えるでしょう。

また3つとも色々な逸話があったり由来も違っているのです。

ですから鳳凰も朱雀も不死鳥も、似ていてもまったく別のものなのですね。

「似ていても違うもの」の事をもっと知りたい方は、こちらの記事もいかがでしょうか?

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