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「冬紅葉」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「冬紅葉」について解説していきます。
「冬紅葉」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「冬紅葉」を使った俳句もご紹介いたします。
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>>季語「紅葉狩」の意味や語源とは?時期はいつ?俳句も紹介
「冬紅葉」の意味と読み方
「冬紅葉」とは、季節が冬へと移り変わってもなお木の枝に残る紅葉の葉を指す言葉です。
読み方は「ふゆもみじ」です。
気温が高い地域においては「立冬」を迎えてから紅葉する木々もありますが、この「冬紅葉」が指すのはそういった木々ではありません。
「冬紅葉」は通常の紅葉が冬になっても散らずに残っている、というどこかもの悲しい風景となっています。
「ふゆこうよう」ではありませんので覚える際はお気を付けください。
地域によっては降雪も始まり、木々や草花もその色を失くしてしまっている風景において、一際目立つ紅葉の色合いは、鮮やかであると同時に寂しさや悲しさといった感情も私たちに感じさせてくれると言われています。
「冬紅葉」の特徴は?
冬紅葉は通常の秋の紅葉に比べて、色がさらに深みを増しており赤くみえるという特徴があります。
これは霜や時雨に打たれたことによるもので、秋に見る紅葉よりも透明感があると言われているんですよ。
また冬紅葉は雨風に打たれ続けた事により、葉自体が痛んでいる事も多く、ボロボロになりながらも鮮やかに色づくその姿は古くから人々の心に残り続けてきたんですね。
「冬紅葉」はいつの季語?
「冬紅葉」は俳句を作るうえで「冬」の季語となっています。
冬を通して使う季語ではなく冬の中でも初め頃である「初冬」の季語です。
子季語には「残る紅葉」があります。
「冬紅葉」を使った俳句
はげそめてやゝ寒げ也冬紅葉
(はげそめて ややさむげなり ふゆもみじ)
正岡子規
ここも亦冬紅葉して墓どころ
(ここもまた ふゆもみじして はかどころ)
高野素十
なほ燃ゆる色を尽して冬紅葉
(なおもゆる いろをつくして ふゆもみじ)
稲畑汀子
ひきこもり病にあらず冬紅葉
(ひきこもり やまいにあらず ふゆもみじ)
山口青邨
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。