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「一概には言えないが……」
「……とは一概には言えない」
この「一概には言えない」は「ひとまとめにしては言えない」という意味の言葉です。
かたい感じの言い回しなので、親しい友人同士の会話などでは使わないかもしれませんが、ビジネスシーンではよく出てくる言葉です。
子供の頃から身近に使うような気軽な言葉ではないので、「一概」とは何なのか、よくわからない人も多いかもしれませんね。
ぜひ確認しておきましょう。
今回は、「一概には言えない」とは?「一概」の意味と使い方!【類義語・例文】についてご説明いたします!
「一概」の意味
「一概」は「無理に自分の意思を通すこと。強情なこと」という意味です。
「いちがい」と読みます。
「一概」だけだと、「一概には言えない」とはちょっと意味が違いますよね。
例えば「あの人は一概だ」というのは、「あの人は強情だ」ということになります。
これが「一概」の意味ですが、ビジネスシーンでよく用いられるのは「一概に」という副詞の使い方ですので、以下ではそちらを詳しく解説していきたいと思います。
「一概」の使い方
「一概」は多くの場合「一概に」という形で使います。
「一概に」は「みなひっくるめて一般的に。おしなべて」という意味です。
また、「一概に」はほとんどの場合、下に打ち消しの語を伴って使います。
「一概に……ない」という形で、「すべて同じようには扱えない」「ひとまとめには扱えない」という意味で使います。
【例文】
- 一概に彼のいうことを非難することはできない。
- アメリカに比べて、日本は平野の面積が少ないので一概には比較できない。
- 人によって求めるものが違うので、一概にどの保険がベストということはない。
「一概には言えない」とは?
「一概には言えない」とは、「ひとまとめにして言うことは適切ではない」という意味です。
先に述べたように、「一概に」は打ち消しの語を伴って「すべて同じように扱えない」ことを表す表現です。
ですので、「一概には言えない」は「すべてがそうとは言えない」「すべてをひとまとめにしては語れない」という意味になるわけです。
細かい違いを度外視することはできない、必ずそうだとは言い切れないといった意味で、相手の意見に反論するときや、自分の意見を言うときのクッション言葉として使うなどします。
「絶対そうとは言えないけれど」などと砕けた口調で言うよりは丁寧な言い方ではありますが、ビジネスシーンなどで使う場合は
- 一概には言えませんが
- 一概には申し上げられませんが
などの形にするとよいでしょう。
【例文】
- 皆が言うからといって、一概にそうであるとは言えない。
- 結婚すれば幸せだと一概には言えない。
- 一概には言えないが、近頃の新入社員はすぐに辞めてしまう人が多い。
- 一概には申し上げられませんが、あなたのいうことにも一理あるとは思います。
いずれも、「必ずそうではないでしょう」と反論するときや、「必ずと言うわけではありませんが」とそのあとにいうことをフォローする意味になりますね。
「一概には言えない」の言い換え
「一概には言えない」は次のように言い換えることができます。
- 一言で言い表すことは難しい
- 一言では言えない
- 一括りにはできない
- 必ずしも○○とは言えない
- ○○とは限らない
- あながち○○とは言えない
「あながち」は一方的に決め付けられないことを表す言葉です。
これもあとに打ち消しの語を伴って、「あながち~ない」という形で、「必ずしも~ない」という意味になります。
「一概」の対義語
「一概」には特に対義語はありません。
「一概には言えない」の反対の意味を表すには
- 必ず○○だと言える
- 例外なく○○だ
- ○○でないことはない
などの言い回しを用いて表現することができるでしょう。
まとめ
「一概には言えない」の使い方はおわかりいただけたでしょうか。
すべてを同じようにひとまとめにしては言えないけれど……ということ、よくありますよね。
うまくこうした言葉を使って、自分の考えを正確に伝えることができるといいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!