※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「意匠」という言葉を見聞きしたことがあるでしょうか。
ビジネスシーンや、新聞やテレビなどで使われていることもあります。
もののデザインという意味で使われているようですが、「デザイン」との厳密な違いはわかりにくいですよね。
今回は、「意匠」の意味と使い方!「意匠権」とは?デザインとの違いも解説についてご説明いたします!
関連 「原作」の意味とは?「原案」との違いや著作権があるのは?
「意匠」の意味
「意匠」は「絵画・詩文や催し物などで、工夫をめぐらすこと」「美術工芸品、工業製品などでその形や色、模様などについて加える装飾状の工夫」という意味です。
「いしょう」と読みます。
一般的には装飾、図案といったことで、もののデザインのことを言います。
「意」は「こころ、気持ち」ということです。
「匠」は「たくみ。職人」「工夫を凝らす」「先生」といった意味があります。
「意匠」は「心や気持ちに工夫を凝らす」という意味になりますね。
もともとは絵や詩を制作するときに心に工夫を凝らして作るということを表す言葉でした。
美術工芸品、工業製品などの形や色、模様などをさまざまに工夫し、美感をおこさせるようなもの、またその装飾・デザインのことを「意匠」と言います。
「意匠」の使い方
「意匠」は、絵画や詩文、催し物などで工夫を凝らすこと、あるいは美術工芸品や工業製品でその形や色、模様などに装飾を工夫して加えるということを指して使います。
- 意匠を凝らす
- ○○な意匠
- 意匠を○○する
- 意匠惨憺(絵画や詩文を創作するときに思い煩いながらする工夫)
こうした使い方をするほか、次のように法律関連の用語としても使います。
- 意匠権
- 意匠法
「意匠権」とは?
「意匠権」は工業製品のデザインを守る権利のことです。
その製品のデザインを勝手に真似されることがないようにするための権利です。
ある製品を作ったからといって自動的に「意匠権」が発生するのではなく、登録が必要です。
特許庁に出願し、審査を経て登録されてから認められるものです。
その物品の形状、模様、色彩などのデザインを守ります。
私たちがものを買うときに、製品のデザインは購入の決め手となる重要な要素ですよね。
「意匠」は製品の売上や事業者のイメージなどに大きな影響を与えるものですから、勝手に模倣されないように「意匠権」によって「意匠」を保護することは大切です。
デザインとの違い
「意匠」はざっくりいうと「デザイン」のことですね。
ほぼ同じ意味で使われますが、違いを挙げると次のようになります。
- 「意匠」は「美術工芸品や工業製品のデザイン」
- 「デザイン」は「建築、工芸、服飾などあらゆる造形作品の計画や意匠」「目的を持って立案・設計すること」
「デザイン」の方が範囲が広く、その中に「意匠」が含まれているという関係です。
「意匠」は工業製品など、工業的に利用できること、また量産できることが条件です。
また、「意匠」には「趣向、工夫」の意味もある点も違いです。
一方、「デザイン」の方は建築物や抽象的な構想などさまざまなものを含みます。
美しさや使いやすさといったことのための計画や構想を意味します。
「意匠」の例文
- この木工品は素晴らしい意匠が凝らされている。
- パーティーの飾り付けに意匠を凝らした。
- 新製品発売とともに無事に意匠権も取得した。
- この商品が真似されないように意匠登録をした。
- 日本的な意匠を取り入れた外観の自動車が発表された。
- 博物館で、貴族の屋敷で使われていたという豪華な意匠の寝台を見た。
「意匠」の類義語
「意匠」の類義語には次のようなものがあります。
- デザイン(美しさや使いやすさのためさまざまなものの形態を立案すること)
- 構想(考えを組み立てまとめること)
- 設計(計画を立てること。建造物などの計画を図面に表すこと)
- 装飾(事物を美しく装い飾ること)
- 趣向(物事に工夫やアイディアを凝らすこと)
- 工夫(良い方法や手段を見つけるため考えを巡らすこと)
まとめ
「意匠」は「絵画・詩文や催し物などで、工夫をめぐらすこと」「美術工芸品、工業製品などでその形や色、模様などについて加える装飾状の工夫」という意味です。
一般的には美術工芸品とか工業生産物のデザインという意味で使われます。
「意匠権」はそうした工業デザインを守る権利のことです。
そのデザインの意匠登録をすれば、他社によるデザインの模倣を防ぐことができますので、利益や企業イメージを守るためにも大切な権利ですね。
ビジネスシーンやニュースで見聞きすることがある言葉ですから、ぜひ覚えておいてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!