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言葉の意味と使い方

「時下ますます~」は失礼?「時下」の意味と使い方・結びの言葉【例文つき】

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「時下ますます~」は、ビジネスシーンでも非常によく見かける言葉ではないでしょうか。

「時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」

など、ビジネスメールや案内状などにもよく使われる文章ですよね。

「ビジネス文書の書き方」などを調べてお手本通りに書いているという人も多いかもしれませんね。

「時下ますます」はいつでも使えるのか、失礼になることもあるのかなど、自信を持って正しく使えるようにぜひ確認しておきませんか。

今回は、「時下ますます~」は失礼?「時下」の意味と使い方・結びの言葉【例文つき】についてご説明いたします!

「時下」の意味

「時下」は「このごろ。目下」という意味です。

「じか」と読みます。

もともと漢語として日本に入ってきた言葉で、今も中国語では「今」という意味で残っています。

「時下」は会話の中で使うことはまずないと思います。

手紙やビジネス文書などの最初の挨拶文で使うことがほとんどなので、定型的な挨拶文中の単語として覚えておくとよいでしょう。

>>「表題の件・標題の件」どっちが正しい?目上の人に失礼?使い方を解説

「時下」の使い方

パソコンを見る女性

「時下」は「時下ますます(益々)~」の形で使われることが多く、また手紙などの時候の挨拶に代える言葉として使われています。

「時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。さて……」といった使い方をします。

前置きの挨拶は短めに済ませて、速やかに本題に入りたい時に便利ですので、ビジネス文書でもよく使われます。

逆に何度もメールをやり取りしている間柄の人に「拝啓 ○○の候、××様におかれましては~」などと書くと大げさすぎてかえって失礼なので、「時下ますます」程度がよいということになります。

「時下ますます」は無難な挨拶言葉と考えて、よほど丁寧に挨拶しなくてはいけない場合を除き、ビジネスシーンでの連絡、手紙などに使える便利な言葉です。

「拝啓」、もしくは「謹啓」などの頭語の次に、「時下ますます~」と続けます。

【例文】

  1. 拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
  2. 拝啓 時下ますますご清祥のことと存じます。さて、このたびは……
  3. 拝啓 時下ますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。さて、弊社では……

「時下ますます~」は失礼?

「時下ますます~」は手紙やメールでよく使われる言葉ですね。

「時下ますます~」は、特に失礼な言葉ではありませんが、場合によっては失礼にあたることもあります。

「時下」はビジネス文書などでも、挨拶文として使うことができます。

ただし、「時下」は「このごろ」「今現在」といった意味で、季節に関係なく使える言葉です。

「○○の候」といった季節に応じた挨拶言葉の代わりとして使っているわけです。

例えば、初対面の目上の方に初めてメールを送る時などは、まず「○○の候」で始まるような時候の挨拶をいれるのが正式とされています。

ですから、このような時に「時下ますます(益々)〜」とすると簡略化した感じで失礼になってしまいます。

結びの言葉

「時下ますます」ではじめた手紙やメールは次のような結びの言葉でしめます。

  • 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
  • 時節柄ご自愛ください。
  • ますますのご活躍をお祈り申し上げます。

他にも、「時下ますます」の結びの言葉は、内容や目的、相手などによって様々でしょう。

相手の健康や発展を祈る挨拶、今後もよろしくという挨拶、返信を求める挨拶など色々ありますね。

「時下ますます」ははじめの挨拶文に使う言葉で、結びの言葉ではありません。

「時下ますますご活躍ください。」などとして手紙を結ぶのは間違いです。

また、「時節柄」は「時下」と似ていますが、こちらは結びの言葉に使う言葉で、

  • 「時節柄、くれぐれもご自愛くださいませ」

などと使います。

混同しないよう気をつけましょう。

「時下」の類義語

「時下」の類義語には次のようなものがあります。

  • この頃
  • 最近
  • 目下
  • 現在

まとめ

「時下」は「近頃」「目下」という意味で、手紙などの挨拶文に使える言葉でした。

季節に関係なく使える挨拶ですので、ビジネス文書などを作成する際にはとても便利な言葉ですよね。

「時下ますます~」を使ってきちんとした形式の手紙やメールをぜひ書いてみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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