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「時節」の意味と使い方!「時節柄」とは?「季節」との違いも解説|例文

「時節」の意味と使い方!「時節柄」とは?「季節」との違いも解説|例文

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「時節到来」

「時節柄ご自愛ください」

この「時節」という言葉は、会話や手紙などでよく使われる言葉です。

ビジネスシーンでも、挨拶文などで用いることがよくありますので意味や使い方をよく確認して、うまく使っていきたいですね。

今回は、「時節」の意味と使い方!「時節柄」とは?「季節」との違いも解説|例文についてご説明いたします!

「時節」の意味

「時節」は「自然の移り変わりによって感じられる時分」「その時の世の中の情勢」「何かをするのによい時機」という意味です。

「じせつ」と読みます。

自然の移り変わりの「季節」という意味と、その時の世の中の情勢「時勢」という意味、また何かをするのによい「機会」という意味と、三つあります。

「時」はタイムの「時」ですし、「節」は竹の節のように、物事の区切りという意味があります。

三つの意味があると言いましたが、季節や気候を表すのか、世の中の情勢を表すのか、時期や機会を表すのかは文脈から判断できるでしょう。

「時節」の使い方

「時節」は、簡単にまとめると季節、時勢、機会の三つの意味があります。

「季節」の意味で使う場合

季節

季節や時期という意味で使う場合は、「○○の時節」とか「時節柄ご自愛ください」などと使います。

>>時候の挨拶

「時勢」の意味で使う場合

時勢の意味で使うときは、

  • 「○○の時節」
  • 「時節に合う」
  • 「時節をわきまえる」

などと使います。

「機会」の意味で使う場合

機会の意味で使うときは、

  • 「時節を待つ」
  • 「時節到来」

などと使います。

「時節到来」は「待ちかねていた好機がやってくること」という意味です。

ちょうどよい機会が来た、よい機会に恵まれる、絶好のチャンスだ。

そのような意味で使います。

「時節柄」とは?

「時節柄」はよく手紙や挨拶で使われる言葉です。

「じせつがら」と読みます。

「時節」は季節やその時の世の中の状態という意味で、「柄」はそのものの性質や、それにふさわしいということを表す言葉です。

「時節柄」で「その時節にふさわしいこと」を表します。

「時節柄ご自愛ください」などというのが手紙の結びなどに使われる定番のフレーズで、これは「このような時節なので、お体を大切にしてください」という意味になります。

季節の変わり目などで風邪をひきやすい時期、暑さや寒さの厳しい時期、コロナ禍、相手の仕事の繁忙期など、体調を崩しやすそうな時に相手の健康を気遣う言葉です。

「季節」との違い

「時節」と似た言葉に「季節」があります。

この違いは、次のようになります。

  • 「時節」は「季節」「その時々の世の中の情勢」「何かをするのにふさわしい時機」
  • 「季節」は「一年を天候の推移に従って時間的に区分したもの」

つまり、「時節」も「季節」と同じ意味を持っています。

しかし、「時節」にはそれ以外にも二つの意味がある点が違いです。

逆に、「季節」はいわゆる日本でいうところの春夏秋冬の四季というような意味しかありません。

「○○の時節に合わせて」「時節柄」などは「季節」の意味で使われていますので、「季節」に言い換えても意味は通ります。

しかし、「時節を見極める」とか「○○すべき時節が到来した」などという場合は、季節のことではないので言い換えられません。

「時節」と「季節」は、同じ一年を天候の推移で区切ったものという意味がありますが、「時節」には「時勢」や「時機」の意味もあるという点が違いです。

「時節」の例文

  1. 時節柄ご自愛ください。
  2. 時節柄、人混みに行くことはなるべく避けたいものだ。
  3. これからの時節に合わせた冷たいスイーツメニューを考案する。
  4. 時節を冷静に観察し、自分のやるべきことを見極める。
  5. SNSで発言するときは時節をわきまえたほうがよい。
  6. この辺りの地価は数年後にはぐんと上がりそうだ。時節到来を逃さず、今年中に土地を買おう。
  7. 経営陣が一新された。いよいよ我が社も古い体質から脱却する時節到来である。

「時節」の類義語

「時節」の類義語には次のようなものがあります。

  • 季節(一年を天候の推移に従って時間的に区分したもの)
  • 時候(四季折々の気候)
  • 時分(おおよその時期、時刻)
  • 情勢(物事のその時々の様子)
  • 機会(ことをするのに最も都合の良い時機)
  • 好機(物事をするのにちょうどよい機会)
  • 時機(物事をするのに良いおり)
  • チャンス(何かを行うのに良い機会)

まとめ

「時節」は「自然の移り変わりによって感じられる時分」「その時の世の中の情勢」「何かをするのによい時機」という意味です。

「季節」と同じような意味でもありますが、それ以外に世の中の情勢や機会という意味がある点が違いです。

「時節柄」「時節到来」など、いろいろな意味で幅広く使う機会がある言葉ですから、ぜひ覚えておいて使いこなしてみましょう。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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