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「雰囲気を醸成する」
ビジネスシーンでも、この「醸成」という言葉、たまに見聞きしませんか?
日常会話ではあまり使うことはない「醸成」ですが、ビジネスシーンでは使いやすい言葉ですので、ぜひこの機会に意味を確認しておきましょう。
また、同じくビジネスシーンでよく使われる「教育」「育成」という言葉との違いも知っておきたいところです。
今回は、「醸成」の意味とビジネスでの使い方!「教育」「育成」との違いは?【例文つき】についてご説明いたします!
「醸成」の意味
「醸成」は「原料を発酵させて酒や醤油などを作ること」「ある状態・気運などを徐々に作り出すこと」と言う意味です。
「じょうせい」と読みます。
最初の酒などを醸成する、という意味や使い方が元になり、それが転じて二番目の「ある状態や気運を作り出す」という意味になりました。
「醸」は「かもす」とも読み、まさに「発酵させて酒などを作る」意味の漢字です。
よくお酒のビンなどにも「○○醸造」とか「吟醸酒」「大吟醸」なんて書いてありますよね。
お酒、醤油、味噌などは、原料を時間をかけて発酵させて作りますね。
「醸成」は、お酒などを発酵させて作るように、ある状態や気運を時間をかけて徐々に作り出すと言う意味なのです。
【例文】
- 不安を醸成する。
- 愛国心を醸成するための計画。
- 隣町に醤油を醸成している工場がある。
「醸成」のビジネスでの使い方
さて、「醸成」はある状態や気運を徐々に作り出すと言う意味でしたね。
この「醸成」は、ビジネスシーンでもよく用いられる言葉です。
仕事をしていく上で、何かの意識などを醸成するという場面は結構あるものです。
いくつか例をあげて使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- このイベントを通して、職場の一体感を醸成する。
- プロジェクトメンバー同士の信頼関係を醸成していこう。
- 我が社では、まずは知識よりもプロとしての意識の醸成に重きを置いています。
- 新製品の発表に向けて、気運を醸成していきたい。
何かの意識、雰囲気、やる気、一体感、状態……ビジネスシーンでも、いろいろなものに対して「醸成」が使えますね。
状態や気運といった形のないものを、徐々に作り出していくということなので、「醸成」はビジネスシーンでも使いやすい言葉です。
「教育」「育成」との違いは?
「醸成」のように、ビジネスシーンなどで使われる言葉に「教育」や「育成」があります。
これらそれぞれの意味は、
「醸成」は「ある状態や気運を徐々に作り出すこと」
「教育」は「教え育てること」
「育成」は「育てて立派にすること」
となります。
「教育」は、「教えて育てる」と書きますが、その通り教え育てることを一般的に表す言葉です。
「教育」と聞いて思い浮かべるのは学校教育や社員教育といったものではないでしょうか。
学生に勉強を教えるとか、新入社員に仕事を教えるとか、相手に知識を与えて能力を伸ばしてやることですね。
教え育てるという過程に重きを置いた言葉です。
「育成」の方は、「立派に育てる」という抽象的な意味になります。
成長させて才能を開花させるとか、ある地位にふさわしい立派な人物にするとかいった「育て上げる」というゴールに重きを置いた言葉です。
そして、「醸成」は「(状態や気運を)作り出す」ということですから、他の二つとは違っていることがわかると思います。
時間をかけてそういう感じにしていく、ということなので、教える、育てる、という意味とは異なるのです。
【例文】
- 新入社員を教育する。
- 国民には教育を受ける権利がある。
- 後継者を育成する。
- このプログラムは、社会の変化に対応する資質の育成を目的としている。
- 職場の雰囲気を醸成する。
- 社員のやる気を醸成する。
「醸成」の類義語
「醸成」の類義語には次のようなものがあります。
- 養成(養い育てること)
- 養う(段々に作り上げる)
- 育て上げる(一人前に、または立派なものになるまで育てる)
- 涵養(自然に染み込むように養成すること)
- 醸す(雰囲気などを作り出す)
- 醸し出す(気分や感じなどを作り出す)
まとめ
「醸成」はなにかを徐々に作り出すという言葉でしたね。
状態や気運など、目に見えないものを醸し出していって、強めていこうというニュアンスです。
ビジネスシーンでも使いやすい言葉ですので、ぜひ覚えておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!