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「〜の鑑」の意味と使い方とは?「鏡」とは違うの?【例文つき】

「〜の鑑」の意味と使い方とは?「鏡」とは違うの?【例文つき】

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「~の鑑」という言葉を使ったことがありますか?

「人間の鑑」とか「経営者の鑑」、「主婦の鑑」など、いろいろな立場の人について「鑑」という言葉が使われることがあります。

「~の鑑」以外で普段「鑑」という言葉を使うことはあまりないでしょう。

「鑑」は「かがみ」と読みますが、「鏡」とはどう違うのでしょうか。

意味や使い方と合わせてしっかり確認しておきましょう。

今回は、「〜の鑑」の意味と使い方とは?「鏡」とは違うの?【例文つき】についてご説明いたします!

「~の鑑」の意味

「~の鑑」は「手本となるようなもの」という意味です。

「~のかがみ」と読みます。

「かがみ」と言うと「鏡」を思い浮かべる人が多いでしょう。

パソコンやスマホの変換でも「鏡」になることがありますから、字を間違わないように気を付けましょう。

「鑑」という字は「カン」「かんがみる」とも読みます。

「手本。いましめ」「かんがみる。照らし合わせて見る」という意味になります。

「印鑑」とか「図鑑」といった熟語で、日常的に使っている漢字ですね。

「かがみ」と読む場合も同じで、手本になるようなものということになります。

「~の鑑」というのは、「~(人など)にとって手本になるような人、もの」ということですね。

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「~の鑑」の使い方

「~の鑑」は、「~にとって手本とすべきもの」「~の規範になるようなもの」という意味で使います。

「人間の鑑」という使い方をよくされますが、これは人として素晴らしく、このような人を手本にしようという意味になります。

なお、ビジネスシーンであれば「請求書の鑑」というものを添付するように言われることがあると思います。

これは、請求書につける文書で、「請求書の鏡」とも書きます。

宛先・標題・日付・作成者、またあいさつ文などを書きます。

こうしたことをきちんと書くことで相手への敬意を表したり、トラブル回避にもなります。

これも「規範となるもの」という意味の「かがみ」から来た言葉です。

例文で使い方を確認しておきましょう。

【例文】

  1. 彼は素晴らしい人物だ。まさに人間の鑑と言えよう。
  2. 彼女は非常に仕事ができる、後進の鑑となる人物だ。
  3. A監督は選手一人ひとりの個性を活かしつつチーム全体をまとめる力がある。あれこそ指導者の鑑だ。
  4. 誰を鑑とするか、よく考えたほうが君のためだ。
  5. 請求書の鑑を添付するのを忘れてしまった。

「鏡」とは違うの?

「~の鑑」は「鑑」と書くわけですが、ふつうは「かがみ」と言えば「鏡」ですよね。

手鏡とか鏡台の、いわゆるミラーです。

「鑑」と「鏡」は何が違うのか、それぞれの意味を比べてみましょう。

  • 「鑑」は「規範とすべきもの。手本」
  • 「鏡」は「人の姿や物の形を映し見る道具」

となります。

「鑑」がお手本で「鏡」はミラーなので、全然違っていますよね。

ですが、「鏡」にはほかにも「人の手本」「鏡餅のこと」「書類に添える表題や日付、作成者などを記した紙」などいろいろな意味があります。

「鑑」と「鏡」は語源は同じとも言われています。

つまり「鏡」にも「手本」「模範」という意味があることはあるのです。

ですが、「鏡」は一般的に顔や姿を映して見る道具という意味で使う言葉なので、誤解を生まないように「手本」の意味では「鏡」ではなく「鑑」を使います。

「~の鏡」でも完全に間違いとは言えないのかもしれませんが、一般的には間違いとされており、正しくは「鑑」です。

しっかり覚えて「鑑」と「鏡」は使い分けましょう。

「鑑」の類義語

「鑑」の類義語には次のようなものがあります。

  • 手本(模範。また、標準となる様式)
  • 見本(具体的な例。手本)
  • 模範(見習うべき手本)
  • 規範(判断・評価・行為などの、拠(よ)るべき規則・規準)
  • 好例(ちょうどいい例。適切な例)
  • モデル(模範・手本または標準となるもの)

まとめ

「~の鑑」は、手本とするべきもの、人という意味の言葉でしたね。

非常に立派な人などを指して使います。

いい意味の言葉ですから、よく理解してぜひ使ってみてくださいね。

最後までお読みくださりありがとうございました!

ABOUT ME
三角 彩子
大学卒業後、出版社にて秘書・経理補助などの職種を経験。 退職後は塾講師、高校国語(現代文、古文、漢文) の添削指導員などを経て、長女を出産後は在宅でライターをしています。 社会人経験や国語の知識を活かし、秘書検定やビジネスマナー、国語などに関するライティングを主に行なっています。
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