※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「神帰月」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「神帰月」について解説していきます。
「神帰月」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「神帰月」を使った俳句もご紹介いたします。
「神帰月」の意味と読み方
「神帰月」とは、旧暦の11月の別名です。
旧暦10月に出雲大社へ神々が渡り、全国のお宮が留守になってしまいますが、11月に会合を終えた神様達がそれぞれのお宮へとお戻りになると言われているため「神様が帰ってくる月」という意味で「神帰月」と呼ばれています。
読み方は「しんきづき」「かみかえりづき」「かみきづき」です。
幾通りも読み方がありますが、そのどれもが間違いではありませんのでご安心ください。
秋から冬へと季節が急激に変化する時期でもあるんですよ。
「神帰月」はいつの季語?
「神帰月」は俳句を作るうえで「冬」の季語として使われています。
時期でいうと旧暦の10月31日および11月1日となります。
神無月と対照的な意味を持つ季語なんですよ。
「神帰月」の類語
「神帰月」と同様の意味を持つ言葉として、同じく初冬の季語の「神迎(かみむかえ)」があります。
この「神迎」は出雲からお戻りになる神様をお迎えするという祭事を指しています。
元となっていると言われているのは、田んぼの神様は冬季は山に帰るというかつての信仰だと考えられています。
10月は「神が去る月」、11月は「神様が帰る月」に「神様をお迎え」。
そのどれもが万物に神が宿ると考える日本ならではの神秘的で美しい言葉なのではないでしょうか。
「神帰月」及び関連季語を使った俳句
水浴びて並ぶ烏や神迎へ
(みずあびて ならぶからすや かみむかえ)
小林一茶
成人の皇女眩しき神帰月
(せいじんの こうじょまぶしき しんきづき)
芹田陽子
暗に踏む木の葉かわくや神むかへ
(あんにふむ このはかわくや かみむかえ)
野坡
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。