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日本は屈指の雪国と言われていますが、雪を表現する言葉の1つに「冠雪」というものがあります。
山々に雪が積もり始めるころ、ニュースでもよく使われている言葉なので、
聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
今回は改めて「冠雪」について基本的な意味や読み方はもちろん、いつの季語なの?「富士山の初冠雪」とは?といった疑問にもお答えしていきます。
「冠雪」を使った俳句もご紹介いたします。
「冠雪」の意味と読み方
「冠雪」とは、山などに雪が降り積もりまるで帽子を被せたかのように見える雪を指す言葉です。
読み方は「かんせつ」が一般的ですが、俳句の世界においては「かむりゆき」とも読みます。
山々が雪化粧を始める頃、ニュース番組の天気予報でも「初冠雪」という言葉が聞かれますがこちらは「はつかんせつ」と読みます。
秋が終わり冬が訪れ、山々にその冬初めて雪が積もるという意味を持つ言葉なんですよ。
また俳句では山だけではなく、電柱や門柱などに笠のように積もった雪を指す季語としても使われています。
「冠雪」はいつの季語?
「冠雪」は冬の季語です。
ただし季語として俳句に使う事が出来るのは「かむりゆき」と読む場合のみであり、「かんせつ」と読む場合は季語としての扱いにはならず「無季」という扱いになってしまいます。
「富士山の初冠雪」とは?
毎年山梨県にある甲府地方気象台において観測されているのが「富士山の初冠雪」です。
これは富士山の一部が雪を始めとする自然現象により白くなった状態を初めて確認できた時が「初冠雪」の日としたものです。
これまでの歴史の中で一番早い富士山の初冠雪は2008年の8月9日であり、真夏ともいえる8月に観測されています。
反対に最も遅い観測となったのは1956年と2016年の10月26日です。
「冠雪」を使った俳句
冠雪巴水を見し宮島の鳥居
(かむりゆき ともえみずをみし みやじまのとりい)
歌鈴
かむりゆき払ひ和合の道の神
(かむりゆき はらいわごうの みちのかみ)
鈴木麗門
出稼ぎの父着く朝や冠雪
(でかせぎの ちちつくあさや かむりゆき)
可笑式
まとめ
雪を表現する名称は時代や地方によってそれぞれ異なります。
方言とまではならなくても、様々な呼び方をされているのが面白いポイントですね。
秋が終わり冬が来たことを山のすそ野に暮らす人々に教えてくれる「冠雪」は見た目にもとても美しく、その姿を写真に収める人も多いんですよ。
お近くに高い山々があるという人はぜひ初冠雪の姿を撮影してみてはいかがでしょうか。