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「寒の入り」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「寒の入り」について解説していきます。
「寒の入り」について基本的な意味や由来はもちろん、いつの季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「寒の入り」を使った俳句もご紹介いたします。
「寒の入り」の意味と読み方
「寒の入り」とは、その言葉の通り「寒い時期に入る」という意味を持っています。
暦の目安である二十四節気の中の「小寒」に入ることを「寒の入り」と言うんですね。
読み方は「かんのいり」です。
ニュースや天気予報などでも「寒の入りを迎えて」などと使われるので、冬の時期に聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
「寒の入り」の由来
「寒の入り」という言葉の由来は、暦の目安となっている二十四節気です。
細かく書いているカレンダーなどを持っているという人もいるかと思います。
この二十四節気は1年を24個の区分に分けており、その1つ1つが季節を表現しています。
二十四節気の中の「小寒」「大寒」を合わせて「寒(かん)」と読んでおり、この寒の時期に入るという事で「寒の入り」と呼ばれているんですね。
農作業の観点からも季節の移り変わりに敏感な日本人ならではの繊細な言葉です。
「寒の入り」はいつの季語?
「寒の入り」は俳句を作るうえで「冬」の季語となっています。
冬の中でも終わり頃である「晩冬」の季語です。
季節と気温の移り変わりに敏感な日本人ならではの表現とも言えますね。
子季語には「寒に入る」「寒固」「寒前」などがあります。
「寒の入り」を使った俳句
月花の愚に針立てん寒の入り
(つきはなの ぐにはりたてん かんのいり)
松尾芭蕉
夕焼に野川が染みつ寒の入
(ゆうやけに のがわがしみつ かんのいり)
水原秋桜子
寒に入るわが跫音は聴くべかり
(かんにいる わがきょうおんは きくべかり )
加藤楸邨
雪山に水ほとばしる寒の入り
(ゆきやまに みずほとばしる かんのいり)
飯田蛇笏
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。