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「この件に関与している」
「関与をほのめかす」
この「関与」という言葉は、日常会話よりは主にビジネスシーンやニュースなどで使われています。
「関係」や「関知」といった似た言葉もありますので、どのように違うのか確かめておきましょう。
今回は、「関与」の意味と使い方!関係・関知との違いは?|類義語・対義語についてご説明いたします!
「関与」の意味
「関与」は「ある物事に関係すること」という意味です。
「かんよ」と読みます。
「関」は「かかわる」、「与」は「あずかる、関係する」という意味があります。
人や組織が、ある物事にかかわるということを表します。
「事件に関与する」とか「トラブルに関与する」など、悪い意味で関係することをさしてニュースなどで使われることも多いですが、特に悪い意味の言葉ではありません。
いい意味で関係しているのか、悪い意味で関係しているのかは文脈によります。
「関与」は物事に関係することで、特に自発的、積極的に関わりをもつことを表します。
>>「参画・参加・参集」の違いは?意味と使い分け方を解説!【類義語・対義語】
「関与」の使い方
「関与」は、物事に関係すること、たずさわること、かかわることを指して使います。
ちょっと接点がある、ということではなく、積極的に関わるとか、深く関係するという意味で使う言葉です。
悪事に加担するとか犯罪に関係するという悪い意味で使われることもありますが、特に悪い意味ではありませんのでいい意味でも使えます。
「関与する」などの使い方をします。
- 「事件に関与する」
- 「国政に関与する」
など、そのことに深く関係があるとかたずさわっているという時に使います。
他にビジネスシーンなどで用いられる「関与」の使い方としては、
- 「関与度」=商品やサービスへの消費者の興味関心度合いのこと
- 「関与先」=主に税理士の業務やサービスを利用したことのある企業や個人のこと
があります。
「関与先」は主に税務関係の言葉で、税理士の業務やサービスを利用したことのある企業や個人のことを税理士の「関与先」と言います。
【例文】
- 彼はこの事件に関与しているに違いない。
- 社長夫人が経営に関与している。
- 彼らのトラブルには、私は関与したくない。
- 別件で逮捕された男が、この事件への関与をほのめかす供述をしている。
- 政策立案に関与する。
- 高額なものほど買う前にじっくり検討するので、関与度が高くなると言える。
- 関与先名簿を税務署に提出する。
「関係・関知」との違いは?
「関与」は、物事に関係することですね。
「関係」や「関知」といった言葉も似たような意味で使われていますが、これらの意味は次のようになります。
- 「関与」は「ある物事に関係すること」
- 「関係」は「複数の物事が互いにかかわり合うこと」「あるものが影響力を持っていること」「人と人との間柄」「性的な交わり」「その方面」
- 「関知」は「対象に関連することを認知すること」
「関与」と「関係」は、どちらも「物事にかかわること」という意味なので、同じ意味でもあります。
ただ、「関係」にはそれ以外にも複数の意味があり、色々な意味で使われるという点が違います。
「関知」は「知る」という字が入るように、あることに関係して「それを知っている」ということを表す点が違いです。
「関係していないし、知りません」ということを表して「その件については一切関知しない」などとよく否定形でも使われます。
- 「関与」は「そのことに深く関係すること」
- 「関係」は「かかわり合うこと、影響力を持つこと、人と人との間柄、性的な交わり、ある方面など多数の意味を持つ」
- 「関知」は「そのことに関係してそれについて知っていること」
「関与」の類義語
「関与」の類義語には次のようなものがあります。
- 与る(物事に関係する)
- かかずらう(関わりを持つ。関係する)
- 参加(仲間に加わること)
- 参画(計画に加わること)
- 従事(その仕事に携わること)
- 干渉(立ち入って他人の物事に関係すること)
- 介入(事件や問題に割り込むこと)
- 口出し(他人の話に割り込んで自分の意見を言うこと)
「関与」の対義語
「関与」の対義語には次のようなものがあります。
- 傍観(手を出さずにそばで見ていること)
- 見物(楽しみや好奇心のため物事や場所などを見ること)
- 座視(黙って見ているだけで介入しないこと)
- 無関係(関係がないこと。なんのかかわりもないこと)
- ノータッチ(関係しないこと)
まとめ
「関与」は「ある物事に関係すること」という意味です。
偶然かかわるということではなく、自発的、積極的に関わりを持つということを指して使います。
「関係」も同じ意味で使えますが、「関係」には他にも色々な意味や使い方がある点が違っています。
また「関知」は「関係して、知っている」という意味ですのでこれも少し違っています。
「関与」はニュースやビジネスシーンでよく使われますので、ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!