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「瑕疵」という言葉は普段の会話ではあまり使わない難しい言葉ですね。
ですが、ニュースやビジネスシーンでは使うことも多い言葉です。
「過失」という言葉とも似ているようですが、どう違うのでしょうか。
ぜひ仕事をしておく上で確認しておきたい言葉です。
今回は、「瑕疵」の意味と「過失」との違いとは?わかりやすく解説!についてご説明いたします!
「瑕疵」の意味
「瑕疵」は「きず。欠点」「法律上何らかの欠点や欠陥のあること」という意味です。
「かし」と読みます。
ちょっと難しい漢字なので、読めない、書けないという人も多そうですね。
「瑕」は「暇」に似ていますが、「玉に瑕」というときの「瑕」という漢字なので気をつけましょう。
「瑕」も「疵」も、両方「きず」という読み方ができます。
ものが壊れたところや、欠点という意味がある漢字で、これを二つ重ねた「瑕疵」もそういう意味になるわけです。
「瑕疵」の使い方
「瑕疵」はきずや欠点のことで、法律用語として使われることも多いです。
普段の会話では「きずがある」「欠点がある」などでよいですが、ちょっとそれではくだけ過ぎていると感じるような、ビジネスの場や裁判に関した会話、文書などでは「瑕疵」と言います。
品物に欠陥があって法律で定められた基準を満たしていなかったり、契約者の希望とは違う状態になっていたりといった不具合があったときに「瑕疵がある」と言います。
不動産関係で使われることが多いでしょう。
「瑕疵」の例文
- 商品に瑕疵がなくとも、購入後に気が変わったというだけで返品を希望されることがある。
- 製造上の瑕疵による故障の場合は無料で修理します。
- 瑕疵担保責任とは、不動産に瑕疵があった場合は売主にその責任があるということである。
- あのマンションは事故物件で、心理的瑕疵があるためなかなか借り手が見つからない。
- 不動産投資において、購入した物件に瑕疵があることも想定しておいた方が良いリスクのひとつである。
不動産用語としての「瑕疵」
「瑕疵」は不動産関係で使われることが特に多い言葉です。
例えば上の例文であげた「瑕疵担保責任」とは、その不動産に瑕疵があった場合に売主がその責任を持たなくてはいけないということです。
雨漏りや建物の腐食、地盤沈下、電波障害、近隣トラブルなど様々な「瑕疵」が考えられますね。
そのため、不動産の契約の時には「瑕疵」の種類や請求する期間を定める契約書を交わすことが一般的になっています。
このような欠陥があった時、また○ヶ月以内に通知された時に限って売主が責任を負います、ということですね。
また、例文にもあげましたが、その物件で自殺や殺人事件があっていわゆる「事故物件」になっている場合などを「心理的瑕疵」と言います。
墓地や宗教施設、風俗店や暴力団事務所など、人によって「嫌だな」と感じる施設が隣接している場合などにも使われる言葉です。
ちなみに事故物件に関しては告知義務があり、賃貸物件の場合は事件や事故が発生した次の借主には告知を行い、家賃を引き下げることが一般的になっています。
「過失」との違いとは?
さて、「瑕疵」に似た言葉に「過失」があります。
音も似ていますし、どちらも「欠点」みたいなイメージですよね。
「過失」は「不注意などによって生じたしくじり。過ち」「(法律用語として)注意義務に違反する状態や不注意」という意味です。
「かしつ」と読みます。
「瑕疵」と「過失」の違いは、
- 「瑕疵」は「物の欠点や欠陥」
- 「過失」は「人の過ち」
ということになります。
「瑕疵」は不動産関係で使われることが多いように、住宅や商品といった物にある欠陥や欠点のことを表します。
一方「過失」は人が不注意や怠慢などのためにおかした失敗のことを言います。
「瑕疵」は物、「過失」は人のことについて表すと覚えておきましょう。
【「過失」の例文】
- 相手の過失によって損害を受けた。
- 彼は過失致死容疑で逮捕された。
- わざとではないとはいえ、自分のしでかした過失を悔やんでも悔やみきれない。
「瑕疵」の類義語
「瑕疵」の類義語には次のようなものがあります。
- 欠点(不十分なところ、短所)
- 欠陥(欠けて足りないもの)
- 不具合(具合の悪いところ)
- 不備(必要なものが完全には揃っていないこと)
- 難点(難しい点。欠点)
- 短所(劣っているところ。欠点)
- きず(傷・瑕・疵)(ものが壊れ損じたところ。不完全な点)
まとめ
「瑕疵」について、「過失」との違いもはっきりしましたでしょうか。
不動産関係の仕事をしている人にとってはおなじみの言葉ですね。
不動産に限らず「瑕疵」はないに越したことはないものですが、いつこの言葉が出てきてもいいように「瑕疵」についてぜひ理解しておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!