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鰹節が縁起物なのはなぜ?引き出物に選ばれる理由や由来とは?

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鰹節(かつおぶし)が引き出物などに選ばれるような縁起物というのはご存知でしょうか。

引き出物で活用される縁起物には、必ず理由がありますが、なぜ鰹節(かつおぶし)?と思いますよね。

今回は、鰹節がなぜ縁起物なのか、引き出物に選ばれるその理由や由来を解説していきます。

また、鰹節はなぁ、、という方のために代わりには何があるのか等も併せてご紹介いたします。

関連 昆布が縁起物である理由は?香典返しもO??送る意味や由来も解説

鰹節が縁起物なのはなぜ?

鰹節が縁起物として選ばれる理由は、鰹という魚について色々な縁起の良い逸話があるからです。

まず1つ目、鰹節はその語感から「勝魚」とも書くとされています。

「勝つ魚」というその文字からしてまず縁起が良いという訳なのですね。

さらに2つ目、戦国時代の武将である北条氏綱(うじつな)が鰹釣りの見物をしていたところ、氏綱の乗る船に鰹が飛び込んできました。

氏綱は「戦に勝つ魚が飛び込んで来た!」と喜び、早速出陣したところ見事勝利をおさめたことも鰹節が縁起物である由来とされています。

ちなみにこの頃は「勝男武士(かつおぶし)」なんて言われていた様ですね。

さて3つ目は、奈良時代の養老律令という法令においては、鰹節のルーツとなるものが貴族への重要貢納品とされていた様です。

さらに江戸時代では、江戸っ子には初鰹が縁起物とされました。

現代の値段で言えば当時一尾8万円程度もしましたが、それでも買う人は絶えなかったそうです。

このように、鰹という魚自体が縁起物でしたから、鰹節も縁起物となっていると考えられるのです。

鰹節はなぜ引き出物に選ばれる?理由や由来は?

鰹節が引き出物に選ばれる理由は、主に3つあります。

  1. 鰹という魚が縁起物だから
  2. 鰹節の生産過程から
  3. 便利さから

以下で詳しくみていきましょう。

理由① 鰹という魚が縁起物だから

鰹(かつお)は「勝つ魚」などとも表記される縁起の良い魚と古くから言われていました。

奈良時代の貴族の貢納品であったり、武将の戰での勝利の逸話があったり、江戸時代のブームであったりしていたのです。

ですから、鰹という魚自体が縁起物であるため、その加工品である鰹節も勝利など良いものを連想させ、引き出物に相応しいという訳なのです。

理由② 鰹節の生産過程から

まず、奇数は別れてしまう偶数よりも縁起が良いと古くから言われています。

鰹節を作る時は、一尾の鰹が背骨と左右の身の「3枚」におろされた後、左右の身がさらに背側と腹側の合計「5つ」に分けて加工されます。

つまり「1尾→3枚→5つの部位」となるため、「1、3、5」となり縁起が良いとされているのです。

さらに背側の身を「雄節」、腹側の身は「雌節」と言い、まるで夫婦の様であることから「鰹夫婦節」と表記され、婚姻の際の縁起物として扱われるのです。

また、鰹節の断面はまるで松の木の年輪の様であり、婚姻の他にも年を重ねるという意味で「長寿」といった意味合いでも縁起物として扱われるのです。

ですから、鰹節は色々な祝い事の引き出物としてマルチに活用されているのです。

理由③ 便利さから

現代において引き出物は「扱いが簡単」で「誰でも使うもの」「もらっても困らないもの」である条件も大切です。

その点鰹節は、日本人の和食文化に深く根付いた食材であり、さらに重さも軽くて持ち運びにも便利です。

その上保存も効きますし、年齢層関係なく誰でも食すことができるものですよね。

このような理由から、鰹節は現代人のニーズに合った引き出物としてマルチに市場で活躍しているのです。

鰹節の代わりになる引き出物は?

鰹節の代わりになる引き出物は、以下になります。

昆布

「よろこぶ」という言葉と掛け合わせて古くから人気がある定番の引き出物です。

「子生婦」と表記されて子宝に恵まれることや、昆布の古い呼び方である「広目」が「お披露目」と掛けられて結婚式でよく引き出物として扱われています。

>>昆布が縁起物である理由は?香典返しもO??送る意味や由来も解説

梅は、寒い時期から花を咲かせることから「勝利」や「気高さ」などを表すと言われています。

また、木へんに母と書くことから「子孫の繁栄」の意味もあると言われています。

梅の加工品ではもっぱら梅干しが人気で、シワシワの梅干しに見立て、シワが寄るまでという意味で「長寿」の意味でも引き出物として人気です。

>>梅干しが縁起物と言われる意味は?なぜ引き出物に選ばれるの?

金平糖

金平糖は、星型のかたちになるまで製作に時間がかかるお菓子です。

そのことから「夫婦」の時間として婚姻の引き出物、「長寿」の意味としての引き出物として人気があります。

素材も砂糖が主ですのでシンプルで、アレルギーがある方にも食べてもらいやすい引き出物だと言えるでしょう。

バームクーヘン

バームクーヘンは現代ではかなり人気の引き出物です。

発祥はドイツのお菓子なのですが、日本では定番のお菓子となっていますよね。

その結果、バームクーヘンの木の年輪を連想させるその丸い形から「円満」「長寿」「夫婦末永く」といった意味で引き出物として扱われるようになりました。

こちらに詳しく書かれていますので、ぜひご覧ください。

>>バームクーヘンが縁起物とされる意味や由来は?個包装は縁起が悪い?

お箸

食べ物以外での引き出物と言えば、無難なものがお箸です。

食事に欠かせないお箸は「食うに困らない」という意味があり、日本人なら必ず使うものですよね。

さらに「愛の架け橋(箸)」「幸せの橋(箸)渡し」などという意味とかけられてもいます。

もらっても困らない日用品の引き出物として人気がありますね。

まとめ

鰹節が縁起物、そして引き出物として選ばれる理由や由来には、鰹という魚自体と鰹節の加工段階の縁起の良さに秘密がありました。

さらに鰹節が万人受けする上、軽量で日持ちし、便利であるという点においても相応しいということもわかりました。

もしあなたが鰹節以外の引き出物も選ぶとしたら、ご紹介した昆布や梅などの他に何を選びますか?

金平糖やバームクーヘン、実用的なお箸など色々ありますので、この記事があなたのお役に立てればと思います。

せっかくのお祝いの席、素敵な引き出物を用意してくださいね!

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