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「ルールが形骸化している」
このような使い方をする「形骸化」という言葉があります。
日常会話ではあまり使いませんが、ビジネスシーンやニュースなどではしばしば使われる言葉です。
知っておくと様々な話題が理解しやすくなりますので、ぜひ確認しましょう。
「形式化」と似ていますので、違いも合わせて調べてみました。
今回は、「形骸化」の意味と使い方!「形式化」との違いは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「形骸化」の意味
「形骸化」は「実質的な意味を失い、形式だけが残ること」という意味です。
「けいがいか」と読みます。
「形骸」に、「~のように変える、変わる」という意味の「化」がついた言葉です。
「形骸」の「骸」は「骸骨」の「骸」で、「死体」とか「からだ」という意味の漢字です。
「形骸」は、「精神や生命を別とした、体」のことを指します。
「建物などの骨組み」という意味でも使います。
そして「形骸」は、そこから「外形だけを残して実質的な意味を失っているもの」という意味も持っています。
「形骸化」というのはこの意味で、本来の意味が失われて、形だけが残ってしまうことを表します。
「形骸化」の使い方
「形骸化」は「形骸化する」などの形で使います。
物事が、本来持っていた意味を失ってしまい、形だけのものになって残っているということを指して使います。
もう必要のないことなのに形式だけが残ってしまっているというような、悪い意味で使われることが多い言葉です。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- ルールの形骸化を防ぐための対策を考える。
- 男性の育児休暇制度が形骸化している。
- 我が社の人事評価制度は、10年以上基準が見直されておらず、もはや形骸化している。
- 企業の採用活動は年々早まり、政府が定める就職活動のルールが形骸化してしまっている。
- 官僚の接待問題が後を絶たず、公務員倫理規程も形骸化しているようだ。
「形骸化」はこのように使います。
例えば、有休や育休の取得、ノー残業デーなどの会社の制度が「形骸化」しているとうことは、その制度があるのに誰も実際には休暇を取ったり定時に帰ったりできていなくて、ただ制度があるだけになってしまっているということを表します。
また、ルールが「形骸化」しているという場合は、そのルールが定められているのにきちんと守っている人がいなくて(少なくて)、ただ形式的にそのルールがあるだけということになります。
品質の検査や作業のチェックのようなものが「形骸化」しているという場合は、チェックをすることが目的になってしまっていて実際には正確な検査ができていないとか、作業体制が変わってきているのに古いチェックリストを使い続けていて意味がなくなっているなどのことが考えられます。
いずれも、「形骸化」は大事な意味がなくなってしまって、形ばかりが残っているという悪い状態を表していますね。
「形式化」との違いは?
「形骸化」は、実質的な意味がなくなって形だけになっているということですね。
「形式化」という言葉も同じように使われます。
この「形骸化」と「形式化」の意味は、
- 「形骸化」は「形ばかりで実質的な意味を失うこと」
- 「形式化」は「形ばかりで効力を失うこと」
ということで、どちらも「形式だけで、本来あった意味が失われる」ということを指しますので、同じ意味と言ってよいでしょう。
「形骸化」よりも「形式化」の方が「形式」という意味がわかりやすい平易な言葉ですので、若い人などにも一般的によく使われています。
「形骸化」と「形式化」はそれぞれ置き換えて使うことができます。
「形骸化」の類義語
「形骸化」の類義語には次のようなものがあります。
- 形式化(内容を伴わずに形式的になること)
- 名目化(内容を失って名目だけになること)
- 空洞化(実質を失い、外形だけが残ること)
- 死文化(内容や精神のこもらない文章になること)
- 空文化(実際の役に立たない文章になること)
- 有名無実(名ばかりが立派で、それに見合う実質が伴わないさま)
「形骸化」の対義語
「形骸化」の対義語には次のようなものがあります。
- 活性化(機能が活発になること。組織などの活動を活発にすること)
- 強化(強くすること)
- 実用化(実際に役立つようにすること)
まとめ
「形骸化」は、実質的な意味を失い形ばかりになってしまっている状態を表す言葉でしたね。
社会に出ると、色々な制度が「形骸化」しているのを目の当たりにすることもあるでしょう。
良い意味では使われない言葉ですが、ビジネスシーンやニュースで見聞きする機会も多いと思いますので、ぜひしっかり理解しておきたいですね。
最後までお読みくださりありがとうございました!