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「菊月」という季語をご存じでしょうか。
様々な美しい表現が特徴的ですが今回はその中の1つ「菊月」について解説していきます。
「菊月」について基本的な意味や由来はもちろん、何月頃の季語なの?といった疑問にもお答えしていきます。
「菊月」を使った俳句もご紹介いたします。
「菊月」の意味と読み方
「菊月」とは、9月の別名・和風月名です。
読み方は「きくづき」です。
旧暦9月の異称であり、現在の新暦とは1か月ほどのズレがありますがその風情ある呼び名は今もなお親しまれているんですよ。
菊の花が咲く月なので「菊月」だけではなく「菊開月」「菊見月」などとも呼ばれています。
「菊月」の由来
旧暦の9月は菊の花が見ごろを迎える時期なので「菊月」と呼ばれるようになりました。
また9月9日に行われる「重陽の節句」は菊の花を使用するため「菊の節句」とも呼ばれています。
ひなまつりに桃の花が使われるので「桃の節句」と呼ばれているのと同じなんですね。
この「重陽の節句」は不老長寿や子孫繁栄などを願う行事で、現在は桃の節句や端午の節句に押されて少し影が薄くなってしまいましたが、かつては五節句の最後を飾る節句として一番盛大に行われていたんですよ。
「菊月」は何月頃の季語?
「菊月」は俳句を作るうえで「秋」の季語となっています。
秋の中でも終わりごろである「晩秋」の季語なんですよ。
「長月」という季語の子季語になっており、同じ子季語としては「菊咲月」「色どる月」「稲刈月」などがあります。
時期としては9月を表現する季語です。
「菊月」を使った俳句
長月の空色袷きたりけり
(ながつきの そらいろあわせ きたりけり)
小林一茶
菊月や浴衣も入れて旅鞄
(きくつきや ゆかたもいれて たびかばん)
鈴木真砂女
菊月の飛脚もかつら男哉
(きくつきの ひきゃくもかつら おとこかな)
中川乙由
子等に試験なき菊月のわれ愉し
(こらにしけん なききくつきの われたのし)
能村登四郎
まとめ
季語は俳句だだけではなく、手紙やビジネス文書などの時候の挨拶でも多く使われており数多く覚えて損はありません。
春夏秋冬、日本を美しく彩る四季ならではの情景を繊細かつとても美しく表現した言葉ばかりなので眺めているだけでもとても楽しいんですよ。
季語と実際の景色を見比べる、などという楽しみ方も面白いですね。
日本にしかない「季語」という言葉で季節の移り変わりをより詳しく感じてみてはいかがでしょうか。