※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
「きりたんぽ」と「五平餅」はどちらも郷土料理として知られていますが、その違いについて詳しく理解しているという人は意外と少ないのではないでしょうか。
今回は「きりたんぽ」と「五平餅」の違いについて詳しくご説明するのとともに、それぞれの発祥についても触れていきます。
「きりたんぽ」と「五平餅」の違いは?
「きりたんぽ」と「五平餅」はどちらもうるち米を炊いた物を潰して作られている郷土料理です。
「きりたんぽ」は秋田県の郷土料理で、五平餅は中部地方に伝わる郷土料理です。
一見同じように見えるのですが実は違いがあるんですよ。
きりたんぽ
うるち米を使って炊いたご飯を、細長い形状して棒に巻き付けて成形したものを焼いたのが「きりたんぽ」です。
きりたんぽ自体に味はなく、鍋料理の具材として使われるのが一般的とされています。
炉端に刺して焼いている風情溢れる光景なども有名ですよね。
五平餅
五平餅はうるち米で炊いたご飯を小判のような少し平たい形に成形し、棒に刺して焼いたものを指します。
五平餅自体に味噌を基本としたたれが塗られているので、きりたんぽとは異なり、そのまま食べることが出来ます。
その形状の基本は小判型とされていますが、地方によっては円盤型や団子型などたくさんのバリエーションで愛されているんですよ。
発祥は?
きりたんぽ
きりたんぽは秋田県の鹿角が発祥の地であると言われています。
またその発祥については様々な説がありますが、鹿角で暮らすマタギ達や木材の伐採を生業とする「山子」と呼ばれる人達が山中で食べていたものがそのルーツと言われているんですよ。
山小屋で何日も寝泊まりをし、仕事をしているためもちろん食事の用意も山小屋で行います。
その際残ってしまったご飯はすぐに悪くなってしまうので、少しでも日持ちを良くするよう、棒に巻き付けて焼いたのがその由来と言われています。
巻き付けた際の細長い形状が「タンポ」と呼ばれる槍先カバーに似ていることから「たんぽ」と呼ばれるようになったんだそうです。
五平餅
五平餅の発祥は日本の中部地方であると言われています。
岐阜県や愛知県、静岡県などの山間部に古くから伝わり愛されている郷土料理の1つです。
その発祥については諸説ありますが、一番有力だと言われているのが山仕事での無事故を願って開かれる「山の講」の前夜祭で、当時の木こりや狩人によって作られていたものが五平餅の由来という説です。
当時は現在のようにお米が豊富ではなく、貴重な食べ物だったことから、山の神様への供物の1つとして作られていたのかもしれません。
「五平餅」という名前も、神様への供物である「御幣(ごへい)」に形が似ている事からつけられたという説があり、発祥の背景ともつながりますね。
まとめ
自然あふれるのどかな田舎の郷土料理として親しまれている「きりたんぽ」と「五平餅」ですが、実は大きな違いがあったんですね。
冬にはきりたんぽ鍋などが冠婚葬祭でも振る舞われていますので、旅行などで足を運んだ際にはぜひ食してみてはいかがでしょうか。