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突然ですが……、「忽然」という言葉を知っていますか?
「突然」と似たような言葉ですね。
新聞や小説といった文章の中ではよく目にする機会のある言葉です。
会話やテレビで耳にすることもありますが、「突然」との違いがわかりにくいですね。
「忽然」と「突然」の違い、使い分けについて確認しておきましょう。
今回は、「忽然」と「突然」の違いは?意味と使い方を解説!【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「忽然」と「突然」の違いは?
「忽然」と「突然」の違いは、簡単にまとめると
- 「忽然」は「ものの出現や消失が急なさま」
- 「突然」は「予期しないことが急に起こるさま」
となります。
「忽然」の方は、ものが現れたり消えたりすることについて使います。
それに対して「突然」はもっと一般的に、色々なことが急に起こるということを表すという違いがあります。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
「忽然」の意味
「忽然」は「物事の出現や消失が急なさま」という意味です。
「こつぜん」と読みます。
「忽」という漢字は、「たちまち」「いいかげん」という意味があります。
「忽然」の場合は最初の「たちまち。にわかに」という意味ですね。
「いいかげん」という意味では「粗忽」などの熟語でお馴染みでしょうか。
「怱(そう)」「惣(そう)」「惚(こつ)」「葱(そう・ねぎ)」など、似たような漢字が多いので書き間違いには気をつけましょう。
「然」は「○然」という形で状態を表す語を作る助字です。
「忽然」はその文字通り、「たちまち、にわかであるさま」ということになりますね。
急に何かが現れたとか、急に何かを見失ったといった、ものの出現、消失について表す言葉です。
「突然」の意味
「突然」は「物事が不意に起こるさま」という意味です。
「とつぜん」と読みます。
日常的に使う言葉ですから、特に説明しなくてもわかるかと思います。
「突然」は「急に」とか「ふいに」というのと同じように用いられる言葉で、厳密には、「前触れなしに急に何かが起こる」ということを強調する言葉です。
「忽然」のようにものが現れたり消えたりすることだけでなく、「突然停まる」とか「突然転ぶ」のように動作に対しても使います。
また「突然な○○」と、形容動詞としても使うことができます。
「忽然」と「突然」の使い方
「忽然」と「突然」には違いがあることがお分かりいただけたでしょうか。
「忽然」はものが現れたり消えたりすることが急なときに使う言葉です。
「突然」はもっと広く、色々なことが急であるときに使う言葉です。
また、「忽然」は「忽然と」という形で使うことがほとんどです。
それに対して「突然」は、「突然○○する」「突然の○○」など色々な使い方をします。
これらのことを頭に置いて例文で確認しておきましょう。
【「忽然」の例文】
- その立て札は隣の空き地に忽然とあらわれた。
- 男の姿は忽然として消え失せた。
- 彼女は忽然と姿を消した。
【「突然」の例文】
- 彼は突然大声で叫び始めた。
- 彼女に告白されたとき、あまりにも突然のことで驚いてしまった。
- 我々の前に突然現れた人物。
「忽然」は現れたり消えたりすることに、「突然」はそれも含めて広く使うということがわかりますね。
「忽然」と「突然」の類義語
「忽然」と「突然」の類義語には次のようなものがあります。
- たちまち(非常に短い時間で)
- 不意に(思いがけないこと。突然であること)
- 急に(前触れもなく物事が起こるさま)
- 出し抜けに(予期しないことが起こること。いきなり)
- やにわに(その場ですぐ。たちどころに)
- いきなり(なんの前触れもなく突然に物事が起こるさま)
- 突如(突然。なんの前触れもなく物事が起こるさま)
物事が前触れなく急に起こるような意味の言葉は他にもいろいろありますね。
「忽然」と「突然」の対義語
「忽然」と「突然」の対義語には次のようなものがあります。
- 緩慢(ゆっくりしていること)
- 緩徐(速度や調子がゆるやかなこと)
- ゆっくりと(動作を急がず、時間をかけて行うさま)
- だんだん(少しずつ順を追って)
- 次第に(物事の程度や状態が少しずつ変化、進行するさま)
まとめ
「忽然」は出現や消失が急なさまを表す言葉でした。
ちょっと目を離した隙に急に消えたとか、気づいたら突然現れていたとか、そのようなときには「忽然」を使うことで、出現や消失の急さを表すことができます。
「突然」よりも使う場面が限られてきますので、正しく使えるように覚えておきたいですね。
ぜひ参考になさってください。
最後までお読みくださりありがとうございました!