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「狡猾」という言葉は、日常会話ではあまり使わないかもしれませんね。
小説の中で出てくるような言葉ですが、ビジネスシーンでも出てくることがあるかもしれません。
「狡猾な人物」「狡猾な手口」といった言い回しで使われます。
なんとなく意味を想像して読んでいるという人も多いかもしれませんので、この機会に意味をしっかり調べておきましょう。
今回は、「狡猾」の意味と使い方!「狡猾老獪」とは?【類義語・対義語】についてご説明いたします!
「狡猾」の意味
「狡猾」は「ずるく悪賢いこと」という意味です。
「こうかつ」と読みます。
「狡」も「猾」も、普段はあまり使わない漢字かもしれません。
「狡」は「ずるい」「すばしこい」といった意味の漢字です。
「猾」は「わるがしこい」「みだれる」といった意味の漢字です。
「ずるい」「わるがしこい」という漢字を重ねていますので、文字曽織の意味ですね。
「狡猾」はずるくて悪賢いという、悪い意味の言葉です。
「狡猾」の使い方
「狡猾」は、ずるくて悪賢いことや、そのさまを指して使います。
「狡猾な〇〇」「狡猾だ」などの使い方をします。
もちろん悪い意味で使いますので、人に面と向かって「狡猾ですね」などというのはよほどの場合をのぞいてあまりないでしょう。
ずるくて悪賢いけれど、それだけに頭が良くて仕事が良くできるという人もいるかもしれませんね。
ですが、「狡猾」は褒め言葉としてはまず使いません。
悪い意味で、人の性質のことを「狡猾だ」と言ったり、仕事などのやり方を「狡猾な手段」などと評したりします。
例文で使い方を確認しておきましょう。
【例文】
- 彼女は狡猾そうな人物だ。
- 彼は狡猾に立ち回り利益を得た。
- あのチームは狡猾な戦法で勝利を奪った。
- あの人はいつも狡猾な手口を使うので気を付けたほうがいい。
「狡猾老獪」とは?
「狡猾」は、「狡猾老獪」という形で使われることがあります。
画数の多い四字熟語で、なんとなく「狡猾」だけよりも迫力がありますね。
この「狡猾老獪」は「経験豊富でずる賢いこと」という意味です。
読み方は「こうかつろうかい」です。
「経験豊富」というと誉め言葉のようですが、年配の人や経験豊富な人に対して「ずるがしこい」という意味の言葉ですので、いい意味ではありません。
「老獪(ろうかい)」は「いろいろ経験を積んでいて、悪賢いこと」という意味です。
「狡猾」にこの「老獪」がつきますので、ただずるがしこいだけでなく、経験豊富な人がもつしたたかさ、悪い意味での賢さを指す言葉です。
悪代官や悪い大名といった時代劇の登場人物をイメージするとわかりやすいかもしれませんね(笑)。
現実世界では、政治家などを形容するときにしばしば使われているようです。
【例文】
- 大河ドラマに狡猾老獪な戦国大名が登場した。
- 彼の狡猾老獪な一面がはっきりした。
- あの先生は優しそうな顔をしているが、なかなか狡猾老獪な人物だ。
「狡猾」の類義語
「狡猾」の類義語には次のような言葉があります。
- 腹黒い(心がねじけて、よからぬたくらみがある)
- 悪賢い(悪い方面で知恵がまわる)
- ずる賢い(悪いところなどによく知恵が回る)
- こざかしい(利口ぶって、なまいきだ。ずるくて抜け目がない)
- 陰険(わるだくみするような性質・やりかたであること)
いずれもずるい、悪い、かなり嫌な様子や性質を表す言葉ですよね。
「狡猾」の対義語
「狡猾」の対義語には次のような言葉があります。
- 愚直(正直いちずなこと。ばか正直)
- 実直(まじめで正直なこと)
- 純朴(かざりけがなく素直なこと)
いずれも素朴で素直、まっすぐで裏表のない様子を表す言葉ですね。
まとめ
「狡猾」はずるくて悪賢いという、かなり悪い意味の言葉でした。
ずるいことをしたり、悪いことをしたりしても、頭が良くて頼りになるという人も身の周りにいるかもしれませんね。
ですが、「狡猾」はいい意味の言葉ではないので、褒め言葉には基本的に使いません。
なので、ビジネスシーンで頻繁に口にする言葉ではないと思いますが、状況によっては使うこともあるかもしれませんので、ぜひ覚えておきましょう。
最後までお読みくださりありがとうございました!